obata (2006-07-15 (土) 22:45:27)
昨日の議論ですが、
- 産業資本の競争 R --> r (産業資本の個別利潤率)
- 産業資本と銀行資本の競争 r ---> r'(銀行資本の個別利潤率)
- r' --> i
という規制力を考えてみたのですが、
ではなくて、註のほうで記したように、
というように分解して考えるほうがいいのかもしれません。
ただ難しいのは、利潤率については下方分散の考え方をとることができるのですが、
利子率に関しては下方分散という捉え方に無理がある点です、
obata (2006-07-15 (土) 23:39:27)
昨日の報告で強調したポイントの一つは、銀行資本と産業資本との間の部門間移動論でした。
これまで、産業資本からの分化・発生論として、銀行資本が論じられてきたのですが、それは産業資本から銀行資本への、あるいはその逆の部門間移動が可能であることを同時に示しています。従来、原論では銀行資本の移動問題はほとんど射程に入っていませんでした。
固定資本の制約が弱い、と思われる銀行資本に関して、なぜ、部門間移動を考えなかったのか、その理由について、演習のあとで、若干議論してみました。
いくつか、その理由を聞いたのですが、いずれも、あまり、一般性はないようです。
ということは、やはり、銀行資本の社会的規模が膨張・収縮することを原理論のなかで明確にしておく必要があるということになります。
- 市場利子率 i が上昇すると、銀行資本の個別的利潤率 r は上昇する。
- 銀行資本の 増大K は、与信量 N の拡大を生み、市場利子率 i を引き下げる。
という規制力がはたらく。
- この規制力の上限として、R に規定された i* がある。