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2021年 10月 23日(土)

プログラム

  報告

  10:05~ 方法:「資本主義の歴史的発展を理論的に捉える方法について」:泉正樹(東北学院大学教授)

  13:05~ 貨幣:「商品貨幣論の再構成」:結城剛志(埼玉大学教授)

  15:05~ 労働:「労働概念の拡張」:小幡道昭(東京大学名誉教授)

 マルクス『資本論』以降、マルクス経済学は変化してきました。とくに宇野弘蔵は『資本論』の解釈にとどまらず、抽象化された理論として再構成するとともに、現実の資本主義を段階論と現状分析の対象としました。

 その後も理論的な発展と現実の資本主義の変化の中で、新しい方向が提起されています。

 最近では、小幡道昭氏の『経済原論』(2009年)や、さくら原論研究会の『これからの経済原論』(2019年)が、マルクス経済学の原理論の領域での新たな発展を示しています。

 逆にいうと、マルクスの著述だけから得られるイメージと、現在のマルクス経済学とはかなり大きなギャップがあります。今回の学術フォーラムではこのギャップを埋めるように、こうした発展の方向を専門外の人にもわかる形で新しいスタンダードとして提起します。

 方法については、「資本主義の歴史的発展を理論的に捉える方法について」と題して、資本主義が歴史的に発展してきたことを基礎理論のレベルで捉え返す「変容論的アプローチ」を紹介し、新たな段階論の土台として耐えうる資本主義の原理像の構成方法を提起します。

「貨幣について」では「商品貨幣論の再構成」 と題して 、資本主義の歴史的展開を強く反映した金貨幣論を相対化し、より一般的な貨幣論を構想する方法を提起します。

 労働について、搾取論を論じるために狭く限定されたこれまでの労働概念を大きく更新し、「労働概念の拡張」と題して、現代の多様な労働過程を原理的に解明する方法を提起します。

 学部生や院生、一般の方々、専門外の方々の参加も歓迎します。ゼミでの参加もどうぞ。

 3つのパートで、報告と質疑応答がそれぞれほぼ完結する形になっていますので、1つのパートのみの参加も可能です。