訪問者:氏名不詳 ✔RECONチェック 問題 2-20 未公開
2-20 の回答を + 再生産
今回のネライ
労働と生産の関係 問題 2-1 A君:「人工知能が発達すればやがて労働はなくなるよ。」 B君:「ということは生産もなくなるということだね。」 A君:「それは違う。だって(...)」 質問:どんな発言が(...)には入るだろうか? 2-1 の回答を + 0/26 ...1点以上 0% 解答と解説 2-1
解答「生産と労働は別。労働がなくなっても生産はおこなわれる。つまり、労働のない生産もあるっていうことさ。」 問題 2-2 この講義は、おもしろいか、つまらないか、のどちらかでしょう。「おもしろい」と「つまらない」のように、正反対のものを対(つい)といいます。 生産の対をなす用語は消費です。 生産は何かが(A)こと、消費は何かが(B)ことだからです。 (A)と(B)には、おもしろ、つまらない、のような対をなす動詞がはいるはずです。なんでしょうか。 2-2 の回答を + 0/38 ...1点以上 0% 解答と解説 2-2
解答(A)ふえる(B)へる▶シッカリした概念をつくろう
▶概念を組み立てよう
生産の概念
問題 2-3 生産とは「何かがふえる」ことだ。「ふえる」はわかるが、「何かが」という、この「何か」とは何か?「何か」に求められる、最低限必要な要件を一つあげよ。 2-3 の回答を + 35/86 ...1点以上 41% 解答と解説 2-3
解答はかれること。客観的な計量可能性。 解説客観的にはかれる対象をこの講義ではモノとよぶ。 「モノ」は物質と同じではない。「物」はよく物質の意味で使われるので、あえてカタカナで「モノ」と表記する。 デジタルデータはビットという単位ではかれるモノ。 同種の互換的な労働も労働時間ではかれるモノ。 問題 2-4 「質量保存の法則」というのがある。モノがふえるというが、必ずそのときは、別のモノが減っているはず。だから、純粋な生産などありえない。 この主張は正しいか否か。理由を述べよ。」 2-4 の回答を + 13/76 ...1点以上 17% 解答と解説 2-4
解答正しくない。「ふえる」というのは、すべての現象を対象としているのではない。限られたモノを取りだして(切り取って)、その関係を述べているのだから。 解説人間は複雑な現象のなかに、原因と結果の関係を見いだす。原因となるモノのセットが結果となるモノのセットに変わることを「自然過程」とよぶ。自然過程は客観的な自然法則が支配する「モノとモノとの反応過程」である。 原因となるモノのセットを「投入」Input、結果として生じるモノのセットを「産出」Output とという。 自然過程は人間が自然現象から切り取った(トリミングした)一部分である。 人間は、自然過程をコントロールできると考えている。しかし、自然過程は閉じた系ではない。外部の自然環境から、何かを取り入れたり排出したりしている。ただ、この「何か」を無視することで、コントロール可能だと思っているだけである。 自然過程▶教科書の解説
技術
再生産
▶教科書の説明
▶再生産:シンプルなケース
粗生産物と純生産物
問題 2-5 再生産が可能であるには、純生産物が必要である。 真か偽か、理由を述べよ。 2-5 の回答を + 45/84 ...1点以上 54% 解答と解説 2-5
解答真。再生産が持続可能な条件は純生産物がマイナスにならないこと。純生産物がゼロの場合も純生産物があるとみなせば、真。 別解偽。純生産物がゼロでも持続可能であるから。 解説人間が生存するためには、純生産物がプラスでなくてはなりません。この問題は、労働を考察する次の段階で考えてゆきます。 モノの再生産と人間社会の持続との間には区別があることがわかればきょうはOKです。 After採点してみてわかったことですが、上の「解答」はあまりよくありません。 整理すると
循環
問題 2-6 「自然環境の破壊は、再生産のサイクルが損なわれる結果として生じる。」 真か偽か、理由を述べよ。 2-6 の回答を + 21/80 ...1点以上 26% 解答と解説 2-6
解答偽。再生産は、外部との物質やエネルギーのやりとりを人間がアタマのなかで無視するすること(トリミング)で、そうみえているだけであり、たえず自然環境に影響を与えている。 解説生産(再生産)が自然破壊にならないのは、自然環境のなかにほぼ定常的な状態を維持する大きな循環が存在するため。太陽光エネルギーのスルーアウト。これは循環ではない。スルーアウトによって地球上の長期短期の大小さまざまな循環が引きおこされる。 人間がおこなう再生産は、この自然の循環に対しては撹乱要因。 再生産の循環は人間が切り取った自然過程についていえること。この循環には、人間の知的能力では、そのすべてを計り知ることのができない、複雑な物質の形状変化、エネルギーの状態変化に依存している。 農業は工業に比べ、自然環境を破壊しないといわれるが、論理的にそう言えるか? 農業の定義はむずかしいが、投入と産出の中心が植物や動物である生産と定義する。 人間の知的能力の限界は、農業・工業を問わず、当てはまる。 Afterライブの講義のとき、画面共有ができていませんでした。次回、あらためて...
問題 2-7 再生可能エネルギーとは、再生産が可能なエネルギーという意味である。 真か偽か、理由を述べよ。 2-7 の回答を + 25/87 ...1点以上 29% 解答と解説 2-7
解答偽。 再生産はモノの循環、エネルギーは循環しない。 解説「再生産は循環であるが、エネルギーは循環しない。」って、ちょっと短すぎますが、思い切り短くいえば、循環するかしないかで、ザックリ答えるこんな回答もアリということです。時間があれば、もうちょっと丁寧に書きましょう。 ということでさて、もし、エネルギーが循環するのであれば、永久機関だってOKのはず。 再生可能 renewable とは、その系で使っただけのエネルギーがただちに(といってよいくらい短いスパンで)系の外部から「入ってくる」という意味である。 エネルギー保存の法則からいって、エネルギーの量をふやすことはできない。 一般にエネルギー生産といっているのは、エネルギーの状態変化のこと。石炭のような化学エネルギーを熱エネルギーや運動エネルギーに変えることである。 この変換の過程でエントロピーが増大する。この過程は不可逆。一見したところ、循環を通じて安定的な状態が維持されているようにみえるが、それは不拡散的なエネルギーの状態変化の流れのうえではじめて可能。 After回答13「再生産ではなく、再利用が可能なエネルギーである」とありますが、エネルギーを再利用することは不可能です。 回答59「再生可能エネルギーとは枯渇しない、CO2を排出しないなどのエネルギーをさし...」とありますが、木材などを燃料にすれば$CO_2$が排出されますが、それでも再生可能エネルギーなのです。木材と石炭、どこが違うのでしょう? 問題 2-8 「人間の経済は、低エントロピーから高エントロピーへのエネルギーの流れのなかで、外部から自立した閉じた物質の循環をつくることができる。これが循環型経済の理想像である。」 この主張を批評せよ。 2-8 の回答を + 17/72 ...1点以上 24% 解答と解説 2-8
解答人間の経済は、自然環境から自立することはできない。外部からモノを取りこむことも、外部にモノをはきだすこともない、カプセルのなかに人間の活動を封じ込め、その内部を完全にコントロールすることはできない。 人間の経済は、外部とのモノのやりとりを伴う循環であり、人間には制御できない(しようとすべきではない)大小さまざまで複雑に連鎖した自然環境の循環の一部をなす。 理想像というのなら、外部の複雑な循環に、(人間がいちおうコントロールできると考えている)人間の経済の再生産の循環を「適応」させることを理想像とすべきある。 解説もう一度いいますが、再生産というのは、複雑な自然環境の変化のごくごく一部を、(かってに)その内部で(あたかも投入と産出が循環しているかのように)コントロール可能であるかのように人間がトリミングした小世界です。 この小世界を周辺に広げてゆけば、恒常的安定的な環境ができるのだ、と考えるのは人間の能力に対する愚かな驕りです。そもそも、人間の経済と自然環境が原理的に区別できないためにこうなるのです。 After
After2もちろん「コントロールできないから、放置してよい」というのではありません。「このから」は論理の問題として失格です。 ただ逆に自然環境がすべて「コントロールできる」のではないので、この範囲ならOKという線引きを安易にするわけにはゆかないことに注意しする必要があります。 たとえばUKが一昨日公表した Net Zero の政策について考えてみましょう。 まとめ
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