CENTER:[[前回>2018年度/第11講]]<<第12講>>[[次回>2018年度/第13講]] *前回のサプリメント [#tfc671f1] -[[「宿題」の「閉じた市場」>http://gken.sakura.ne.jp/tus/pub/2018/handout11.pdf]]について講義の後すぐに質問がありました。 --質問 > +AとBがリンネル1ヤールと上衣1着を交換 +AとCがリンネル1ヤールと茶1kgを交換 +BとCが上衣2着と茶1kgを交換 < でOKではないか?~ --答え~ これはちょっとマズい。というのは > もしこの比率で交換できるのであれば、 +「AとBがリンネル1ヤールと上衣1着を交換」するかわりに +Aは ++Cと、リンネル 1/2 ヤールと茶1/2kgを交換し、次に ++Bと、茶1/2kgと上衣1着を交換 < する回り道を選べます。~ 回り道をしても同じ結果になるには、 > 1:1, 1;1, 1:1 < の比率でなければならないはず。 > 1:1, 1:1, 1:2 < としてしまったため、有利な回り道ができるようになってしまったのです。~ 推移律というのだそうですが、 > a/b=1, b/c=1 --> c/a=1 < が成り立たないと、回り道が発生します。 --ヒント > +回り道が生じない<--> Xp=Yp +pは前回の講義で話した価格ベクトル(3次元)です。 +XpはA,B,Cの「売り上げ額」、Ypは「購入額」で構成されたベクトルです。 +A,B,Cがみな売った金額を支払ってちょうど需要を満たすことができる、という価格がp +このpに比例した比率で「物々交換」をしてX-->Yを実現せよ、というのが「問題」です。 +講義のなかで、「正解」を示しますが、まず、自分で少し考えてみてください。 -プロジェクターで映した価格ベクトルをつかった [[物価指数>https://www.geogebra.org/m/xzqgrtjr]] の説明です。 *概要 [#y2939c4f] **市場構造の変形 [#zdef1744] 商品流通の構造(前回のW,Gの図解)を構成する売買 W --- G --- W' の二項に、その難易に決定的な差がある。販売が偶然的で不確定なのに対して、購買は提示された価格でなら、いつでもOKである。 この売りと買いの #region 非対称性 #endregion があるために、売ってから買う W --- G --- W' には変形が生じます。 この変形を追跡して、買って売る G --- W --- G' という #region 転売 resale 転売~ > ただし、つかった後で中古品を転売するのではありません。新品として販売するのです。 < #endregion が発生する経路を解析します。 *配布物 [#x139fe47] -[[ハンドアウト>http://gken.sakura.ne.jp/tus/pub/2018/handout12.pdf]] &new{2018-06-27 10:41:00}; *参考 [#eecbc8b1] //-[[ビットコインデータ>https://blockchain.info/ja/charts]]