#author("2023-10-12T13:57:55+09:00","default:obata","obata")
#author("2023-10-12T14:17:53+09:00","default:obata","obata")
CENTER:[[前回◁>2023年度/冬学期/第3講]]&color(#447CFF){第&size(32){4};講};[[▷次回>2023年度/冬学期/第5講]]

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#qanda_setstid(2023-10-12 16:20:00,100)
#qanda_who
#qanda_mathjax
//#qanda_points_chart
//#qanda_points_hist

✔ REC ON&br;
✅ 接続チェック

#qanda_set_qst(4,100,0){{
<p>&#x2714; 接続状態をおしえてください。</p>
}}
#qanda(4,100)


CENTER:&size(25){&color(yellow,navy){&nbsp;労働の基本概念&nbsp;};};
#contents
------

**前回のまとめ [#b1b6bb6e]
***「つくる」の分析 [#b62aef3c]
-「つくる」:= 
--「かわる」+「させる」
--「〜になる」+「〜にする」
--change + make

-I make butter from milk with a container. 
-- $(I \to (C \to (M \to B)))$
-- $I: 意志と身体をもつ主体$
-- $C: 労働手段(モノ)$
-- $M: 労働対象(モノ)$
-- $B: 目的物(モノ)$

***労働の定義 [#h1aaeddc]
-人間による「つくる」ための行為
-三つの契機(要素)
>
+目的設計
+手段の構築
+過程の監視管理
<

**今回のネライ [#h4bb6365]
-労働の三つの過程について分析する
-技術の発達と労働の変容

**目的・手段・コントロール [#nd43b0b3]
***目的を決める [#y83a1bf6]
#qanda_set_qst(4,101,0){{
<p>“I make cookies from flour and sugar.”</p>
<p> 論理的に考えた場合、(A)cookies と (B)flour and sugar のどちらが先にきまりますか?</p>
<p>理由を述べてください。</p>
}}
#qanda(4,101)
#qanda_solution(4,101){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>(A)cookies</li>
  <li>(B)手段 $\to$ (A)目的であり、目的を決めてから、手段を考えるのが順序</li>
</ul>
<h4>解説</h4>
<p>Bingにこの質問をしたら,こんな答えを返してきました。</p>
<ul>
  <p>「I make cookies from flour and sugar.」という文を論理的に考えると、次のような順序があります:</p>
  <ol>
  <li>**小麦粉(flour)と砂糖(sugar)**を用意します。</li>
  <li>これらの材料を混ぜ合わせて、クッキー生地を作ります。</li>
  <li>その生地を使って、**クッキー(cookies)**を作ります。</li>
  </ol>
  <p>したがって、この文は「小麦粉と砂糖からクッキーを作る」というプロセスを表しています。他に何か質問がありますか?</p>
  <li>User: 手段と目的とでは、どちらが先にきまりますか。</li>
  <li>Bing:
  一般的には、目的が先に決まり、その目的を達成するための手段が次に決まります。例えば、「クッキーを作りたい」という目的が先にあり、その目的を達成するために「小麦粉と砂糖を使う」という手段が決まります。しかし、これは一般的な考え方であり、具体的な状況や目的によっては、手段が先に決まることもあります。例えば、ある特定の材料(手段)を使いたいと思ったから何か(目的)を作る、という場合もあります。したがって、どちらが先に決まるかは具体的な状況や目的によります。他に何か質問がありますか?
 </li>
  <li>User:
  「ある特定の材料(手段)を使いたいと思ったから何か(目的)を作る」という場合、手段は特定の目的以外にも利用可能です。それを今特定の目的物にする必要はあるのでしょうか。小麦粉や砂糖は、ほかのさまざまな料理につかえるのですから、材料があるからといって、クッキーにしてしまう人はいないと思います。</li>
  <li>Bing:
あなたのおっしゃる通りで、手段(この場合は材料)があるからといって、それを特定の目的物(この場合はクッキー)にする必要はありません。小麦粉や砂糖は確かにさまざまな料理に使うことができます。それらを使って何を作るかは、その人の目的や好み、またはその時々の状況によります。
<br>
例えば、パンを焼きたいと思ったら、小麦粉と砂糖を使います。また、ケーキやパイ、タルトなども同じ材料から作ることができます。したがって、「小麦粉と砂糖からクッキーを作る」という文は、その人がその時点でクッキーを作りたいという特定の目的を持っていることを示しています。
<br>
しかし、その目的は固定されているわけではありません。次に何を作るかは、その人次第です。それが料理の楽しさの一つでもありますね。他に何か質問がありますか?</li>
</ul>
<p>Beingのクセで「一般的にはAだが、BということもCということもあるよ」式の回答を返してきます。</p>
<p>必要条件を羅列することには長けています。なぜなら、色々なケースをあらかじめサーチしてストックしているから。</p>
<p>しかし、色々なケースを分析して、何が必要にして十分な条件なのか、論理的に分析する能力は期待できないようにみえます。</p>
<hr>
<p>目的が実現される順序は、「手段」→「目的」だが、実行に先だって、<b>「目的」→「手段」という思考法</b>ができるところが、他の動物にはみられない人間の特徴である。</p>
<p>この意味で、人間の労働の本質は「<b>目的意識的</b>」活動であるという点に認められる。</p>
}}

#qanda_set_qst(4,102,0){{
  <p>I make cookies from flour and sugar <b>in order to</b> enjoy their taste by myself.</p>
  <p>このとき、目的を設定しているのはだれか。</p>
}}
#qanda(4,102)
#qanda_solution(4,102){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>I</li>
</ul>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>I make cookies from flour and sugar <b>in order to</b> enjoy their taste <b>by myself</b>.</li>
  <li>I make cookies from flour and sugar <b>in order to</b> enjoy their taste <b>by myself</b>.</li>
  <li>つまり、I make cookies from flour and sugar because I <b>want</b> to enjoy them.ということです。</li>
</ul>
}}

#qanda_set_qst(4,103,0){{
<p>(A) I make cookies from flour and sugar <b> in order to</b> enjoy their taste.</p>
<p>(B) I make cookies from flour and sugar <b>in order to</b> make her enjoy them.</p>
<p>(A)と(B)でも、目的 cookie を設定しているのは I だが、(A)と(B)の間には、決定的に異なる点がある、それはなにか。</p>
}}
#qanda(4,103)
#qanda_solution(4,103){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>目的を享受 enjoy する主体が I → She に変わっている点。</li>
  <li>I want to enjoy them. → She wants to enjoy them. というように、欲求主体が変わっている点。</li>
</ul>
}}

#qanda_set_qst(4,104,0){{
<p>(A) I make cookies from flour and sugar <b> in order to</b> enjoy their taste.</p>
<p>(B) I make cookies from flour and sugar <b>in order to</b> make her enjoy them.</p>
<p>(B)のためには、(A)にはみられない新たな能力が必要となる。それは何か。</p>
}}
#qanda(4,104)
#qanda_solution(4,104){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>相手の欲求 wants あるいは必要 needs を知る能力。</li>
  <li>つまり、コミュニケーション能力。</li>
</ul>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>他人の wants needs を,自分の労働の目的に設定できるというのは、他の動物にはなかなかむずかしいことでしょう。とくに、コミュニケーションを通じて,相手が何を望んでいるのかを推察するというのは。</li>
  <li>相手も実のところ、本当は何がほしいのか、具体的にはわからないことが多いのです。それは、コミュニケーションをとるなかで、相手も具体的には何がほしいのかがわかるということが多い。その意味では、communication は consulting でもあるわけです。</li>
  <li>労働の概念には、このように相手も欲求を具体的な目的物に形づくってゆくという活動も含まれるわけです。このような側面に特化した労働が(X)労働です。</li>
</ul>
}}

***手段を組み立てる [#y01f5b0c]
-つくるためには、材料(一般には''労働対象'')だけではなく、道具、器具、機械(''労働手段'')を用意する必要がある。

#qanda_set_qst(4,5,0){{
<p>労働対象、労働手段の間には、一定の関係がある。</p>
<p>どのような関係か。関係を構成する基本的な要素(不可欠な契機)を、二つ、一般的抽象的な用語で示せ。</p>
}}
#qanda(4,5)
#qanda_solution(4,5){{
<h4>解答</h4>
<ol>
  <li>量的比率</li>
  <li>時間的順序(前後)</li>
</ol>
<h4>解説</h4>
<a href="https://www.cotta.jp/special/sweets/cookie.php">クッキー作り</a>なら、材料の比率とつくる手順がきまっている。
<ul>
  <li>薄力粉
  240g
  バター
  100g
  砂糖
  80g
  卵 Mサイズ
  1個</li>
  <li>こねる→形をつける→焼く</li>
</ul>
<p>材料と道具の比率は?</p>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>量的比率や手順は、技術的な<b>知識</b>を構成する。</li>
  <li>こうした知識を得るための活動も労働といってよい。</li>
  <li>ただし、そのたびごとに直接新しい知識を獲得するひつようはない。知識はだれにとっても客観的に妥当するものだから、すでにわかっていることを「知る」ことですむ。</li>
  <li>だから、新しい知識を生みだす活動がそれほど大きな役割を占めることはないので、過大評価しない方がよい。</li>
  <li>つまり、多くの場合、必要なのは既存の「知識」のコピーと貼り合わせである。この意味で、<b>情報通信技術</b>の発達が、手段を整合的、合理的に組み立てる側面に、決定的な影響を与えるのである。</li>
</ul>
}}

#qanda_set_qst(4,6,0){{
<p>手段を合理的に組み立てるのには次の二つの側面があった。</p>
<ol>
  <li>量的比率</li>
  <li>時間的順序(前後)</li>
</ol>
<p>「cookieを <b>効率的に</b> 焼く」にはどうしたらよいか、この二つの側面を具体化せよ。</p>
}}
#qanda(4,6)
#qanda_solution(4,6){{
<h4>解答</h4>
<ol>
  <li>量的比率 → 材料の比率を正確に量ること</li>
  <li>時間的順序(前後)→ 型でくりぬきながら、同時にオーブンを予熱する。</li>
</ol>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>一般に比率を維持することが効率化につながる。多数の材料を使うとき、必要以上の部分は事実上あそんでいることになる。多数の材料や部品を使う工場を考えれば、これらの比率を動的にコントロールすることはけっこうむずかしい。</li>
  <li>一連の過程を細分化し、並行処理をすることで、製造期間は短縮できる。$$A \to B \to C$$ ではなく、$$(A + B) \to C$$ とすることで期間短縮が可能になる。</li>
  <li>でも期間の短縮はメリットがあるのか?これは労働ではなく生産の話になるが、メリットはある。たとえば、
  <ol>
    <li>case1:コストは、A+B+C=300万円。3週間で完成。</li>
    <li>case2:コストは、(A+B)+C=300万円でcase1と同じ。しかし、2週間で完成。</li>
  </ol>
  という二つのケースを想定。</li>
  <li>case1では300万円のinputで、6週間に2台のoutput.300万円のコストで生産したものが1.5倍の売値で売れ、売上を再投下できるとすると、6週間では 300 -> 450 -> 675 と売上が増大する。利益は 150+225=375 になる。つまり、はじめの300が375の利益をだすので、元手に対する利益の率は 375/300=125%となる。
  </li>
  <li>case1では300万円のinputで、6週間に3台のoutput.300万円のコストで生産したものが1.5倍の売値で売れ、売上を再投下できるとすると、6週間では 300 -> 450 -> 675 -> 1012.5 と売上が増大する。利益は
  150+225+337.5=712.5 になる。つまり、はじめの300が375の利益をだすので、元手に対する利益の率は 712.5/300=237.5%となる。</li>
  <li>要するに、期間の短縮は元手の「回転」を早め、一回転あたりの増殖率が一定だとすると、回転の早いほうが、一定期間の増加率は複利的に高くなる、というの原則。</li>
</ul>
}}

#qanda_set_qst(4,7,0){{
<p>コンピュータは単に数量を計算する装置であるだけではない。</p>
<p>条件 true or false(non-zero or zero) にしたがって、処理の順序を決定する。</p>
<p>ただ、コンピュータは、手段を組み立てるために必要な「数量比率」と「実行順序」を自動でおこなうものではない。</p>
<p>コンピュータにこの仕事をおこなわせるために必要なものはなにか。</p>
}}
#qanda(4,7)
#qanda_solution(4,7){{
<h4>解答</h4>
<ol>
  <li>プログラミング</li>
</ol>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>昔読んだことのある古い本ですが、<a
      href="http://my-web-site.iobb.net/~yuki/book/algorithms-data-programs/">『アルゴリズム+データ構造=プログラム』</a>は、プログラムとはなにか、考えるの役だった。
  </li>
  <li>とくに「+データ構造」の部分は意味深である。薄力粉、砂糖、バターを、別々の量としてプログラマーが管理するのではなく、クッキー材料{薄力粉、砂糖、バター}というオブジェクトというデータ構造にして処理する指向がプログラミングの主流になっていった。クッキー材料.薄力粉.こねる、クッキー材料.焼く... など、操作をモノと結びつることで、客観的なプロセスをプログラムに反映させる方向にすすむことで、プログラマー=人間が、さまざまな機能=function を覚えていて操作する領域を縮小するプログラミング技術が発展した。この傾向を「+データ構造」の部分は予示していた(と思う)。</li>
  <li>クッキー作りも、同じようにレシピ=プログラムが必要になる。「つくる」ために「手順を整える」というのは、プログラミングをすること。</li>
  <li>この後の述べるように「過程の管理・制御」の自動化はコンピュータの導入によって急速に進んだ。しかし、プログラミングの自動化(つまりコンピュータはプログラムで動くが、そのプログラムをコンピュータが自動で書くことはできない、ということ)は無理だ、ここには大きな壁がある、とこの講義でもずっと話してきた。</li>
  <li>しかし、生成AIをつかってみると、この壁はそれほど決定的ではないようにみえてきた。</li>
  <li>因みに次のようなプログラムをchatGTPあるいはBingに書かせてみたところ、簡単にこなした。</li>
  <li>
    「javascriptのスクリプト:
    10のオブジェクト {日本人の漢字の名前,よみかた} を適当につくって格納する。
    a をよみかたで、バブルソートで昇順にソートし、配列bに格納する。
    html ファイルを作成し Web上で:
    a と b の漢字の名前だけを表示する。」
  </li>
  <li>この意味でのプログラミングはお手の物。ただし、やっているのはコーディング。そして、プログラミング=コーディングではない。このコーディングは手間暇がかかり、ミスも多く、time consuming だった。この部分は自動化可能。</li>
  <li>「コンピュータの普及は、労働排出的ではなく、労働吸収的だ」という主張が妥当かどうか、再検討が必要になった。</li>
</ul>
}}
-------
CENTER:&color(red){10月12日の講義はここから。};
------
***過程をコントロールする [#x4bb1e30]
-労働対象や労働手段を準備して合理的な手順を整理しても、それだけで目的物ができるわけではない。
-目的物ができるように,人間が過程をコントロールしなくてはならない。
-そのためには、つぎのような活動が必要となる。
>
+力学的な身体作用:旧来の「労働」のイメージはこれに片寄る。労苦 toil and trouble. 動力型労働。
+五感を通じた連続過程の監視調整の活動:紡績機では糸が切れる、紡錘を取り替える、など初期の機械装置は、一方では高速で進む過程をたえず監視し補助する活動が必要。監視補助型労働。女性児童労働の導入。
+必要な部品を集めても、それだけでは目的物にはならない。部品を組み立てるには、人間の手先の作業が不可欠となる。アセンブル型労働。
+(複数の)労働手段→(複数の)労働対象の過程を「切り替える」:動力を身体以外に求めるようになると、同じパターンの連続的な運動は人力から道具・機械に移る。この連続運動を始動停止したりつなげたりするのに、五感を具えた人間による監視操作が必要になる。操作操縦型労働。
<
-長期的に概観してみると、「過程をコントロールする労働」といっても、上のような経過をたどって、その重点は変容してきた。

#qanda_set_qst(4,8,0){{
<p>18-9世紀のイギリス綿工業では、機械装置による工場生産による「産業革命」が進んだ。</p>
<p>しかし、それは紡績、織布という上流における素材生産において顕著であったが、下流の縫製では同じようなペースで機械化が進んだわけではない。</p>
<p>縫製でつかわれる機械とはなにか。</p>
<p>縫製のおける労働は、上でタイプ分けしたもののうち、どのような「型」に属するか。</p>
}}
#qanda(4,8)
#qanda_solution(4,8){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>ミシン sowing machine.</li>
  <li>ミシン sawing machine.</li>
  <li>アセンブル型</li>
</ul>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>縫製用のミシンは、人間が絶えず布を動かしコントロールするひつようがある。ミシン1台があれば、一人の雇傭が必要となる。紡績機は一台で多数の紡錘を稼働するので、技術進歩のなかで監視補助型の労働を減少させたのとは対照的。その意味で、ミシンは「道具」としての性格が強い。</li>
  <li>襟、袖などの部品を縫い合わせる=組み立てる活動である。</li>
  <li>産業革命による機械化で、大量の失業者が生みだされたのかというと、そうではない。川上で大量生産される素材を、消費可能な目的物に組み立てる手作業が、排出にあまりある新たな型の労働を生みだしてきた。</li>
</ul>
}}

#qanda_set_qst(4,9,0){{
<p>自動車の「自動」とはなにか、その概念を簡潔に述べよ。</p>
}}
#qanda(4,9)
#qanda_solution(4,9){{
<h4>解答</h4>
<ul>
  <li>動力源が、人力あるいは馬力から、エンジンに変わったこと。</li>
  <li>車輪の連続運動が自動の意味。</li>
</ul>
<h4>解説</h4>
<ul>
  <li>「自動車」の「自動運転」というのは、語義矛盾しているようにみえる。自動運転という観点からみれば、自動車は自動ではなく、人間が運転しなくてはならない機械装置。単純な直線運動は自動だが、それでは役に立たない。</li>
  <li>19世紀の紡績工場などをイメージして、機械化=自動化=オートメーションで、労働(「過程をコントロールする労働」)は無用になる、という主張がなされたが、これは現象の一面を誇張したもの。</li>
  <li>現実には、自動車に代表される20世紀の機械は、一方で部品組立のための「アセンブル型労働」を大量に必要とし、他方では、この機械装置もまた大量の「操作操縦型労働」を必要とした。</li>
  <li>ミシンも自動車も一台一人が原則。工場における機械も、旋盤にせよ、圧延機にせよ、機械にはメーター、ハンドル、レバーなど、人間が操作するための入出力装置がついており、オペレータによる操縦を前提とするものだった。</li>
  <li>このように一般化、抽象化すると、コンピュータもこのレベルの機械の段階にあった。モニター、キーボードを通じて、人間が操作しないかぎり、すべてが自動で進むわけではない。プログラムを書けば、それにしたがって高速で作動するというのは、ハンドル、アクセル、ブレーキを人間がうまく操作すれば、高速で走る自動車と<b>抽象的には同型</b>である。</li>
  <li>しかし、コンピュータとそのネットワークの発達は、今日支配的な操縦型労働に対して、新たな変容を迫っている、と考えられる。たとえばさきほど、プログラミング(コーディング)の自動化で実験したとおりである。</li>
</ul>
}}


#divregion(労働の構造,admin,lec=4,qnum=9)
#qanda_raw{{
  <div id="lp-layer3"></div>
  <script src="https://unpkg.com/konva@9/konva.min.js"></script>
  <script src="./js/konva/coordinate.js"></script>
  <script src="./js/konva/connect-node.js"></script>
  <script src="./js/konva/2022/lp-layer3.js"></script>
}}
#enddivregion

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