obata (2006-05-27 (土) 04:51:26)
人口がいわゆる「経済原則」のなかでどのようにあつかわれてきたのか、という問題を議論してみた。両者の間には、いままでかならずしも明確にされてこなかったいくつかの問題がある。経済原則と人口動態とのギャップを理論上の段差を分解してみると次のようになる。
- 経済原則と雇用人口|資本構成の高度化の蓄積によって形成される相対的過剰人口の理論で、自然人口の動態と雇用量の間を切断
- 経済法則と労働力の「再生産」|労働力の再生産費に、養育費が含まれているが、
- <家族>を通じた「再生産」になっている。
- 生活物資の増減とと自然人口の増減は関係が薄い。
- 雇用された労働者について養育費は意味をもつが、失業者は家族はもとより自身の生存もどうなるのか、考えられていない。資本主義では、労働市場を市場として機能するために、産業予備軍の存在は不可欠であるが、この存在がどのように維持されるのか、これは原論では正面から論じられていない。
- 斉藤君の報告に引きつけていうと、<出産>と人口増とは直接につながらない。栄養状態や医療など、多くの媒介項がある。