*「観念的」の二重性 [#y528fbb4]
貨幣に関する記述が、商品の神である、などの抽象的な規定を含む、ということと、価値尺度としての貨幣が「観念的」なものでもよい、ということとは、区別して考えるべき

*労働価値説と金貨幣説 [#i8c644dc]
古典派は、労働価値説(商品間の交換比率の決定)W−W関係+貨幣数量説W-G~
マルクスは、労働価値説をW-Gにも適用し、貨幣数量説を批判~
労働価値説をとることと、金貨幣説をとることとは、必ずしも同じではない。

*金貨幣説と反金貨幣説 [#xfb167c4]
通説では

|金貨幣説|反金貨幣説|h
|観念的な金貨幣|国家紙幣|
|金そのもの|共同体的象徴|

として考えらている。しかし、この二分法は表面的な区別である。金か紙か、という外見にとらわれている。


むしろ、人と人との関係が信頼できるのか、という
観点のほうがより根源的な分岐の軸である。この観点を縦軸にして区別すると次のようになる。
服部さんの考えは、むしろ、人と人との関係が信頼できるのか、という
観点のほうがより根源的な分岐の軸である、ということか。この観点を縦軸にして区別すると次のようになる。

|共同性(信頼)|主体不信|h
|観念的な金貨幣|金そのもの|
|共同体的象徴|国家紙幣|

*貨幣の価値 [#ue4d5364]
流通するから価値をもつ、といわれることがあるが、いかほどの価値の大きさをもつのか、考える必要がある。いかほどの大きさの価値をもって授受されるのか、問わずに、流通するという事実だけで、価値がある、というと、あたかも、流通が価値を生みだしているように見えるが、これは論理的な誤りである。少なくとも、コストゼロの紙券を増刷しそれが授受される、と仮定しても、価値を増加したことにならない、可能性はある。つまり、増刷した分は価値を追加しないから、したがって、紙券は増刷分だけ減価して流通する、というように考えることもできる。

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