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概要
労働
- 労働とは何か、根本から考えなおす必要性
- コンピュータサイエンスの発展のなかで労働はなくなるのか?という問題:労働の未来
- 「ものづくり」のそとで進む、新しい労働の場の拡大
- ベーシックインカム論について
- インターネット上にはいろいろな議論がある。たとえば
労働 ≡ 目的意識的活動
- 目的設定
- 実行
- 従来の労働の定義
- 「実行」部分を労働の本質とみてきた
- toil and trouble(A.Smith) labour=分娩 etc
- 労働力=物理的力=「エネルギー」という見方
- 今日の労働の問題を考えるときには狭すぎる。実は過去の労働でも同じこと。
- 労働力=労働能力
- 動物行動学との関係 動物と人間の分断:19世紀的か? 人間の動物性、動物の人間性
- このタイプの議論として『資本論』にでてくる「労働過程」はよく知られているが
- 今日の視点からさらに分析すべき点が多く残されている。
- 目的設定 + 実行 のセットとでもう一度考えてみよう。
- 「目的」とは何か。
- 「目的」と「欲求」の関係:教科書104 問題70
- 「欲求」領域への他者の介入:かつての広告宣伝の比ではないインターネットの世界
- 設定するとはどういうことか?
- 欲求と反対方向では、第一の目的を下位の目的への分解する過程
- 工程・工数の編成。組織化 システム。
- 手順を整える。設計。プログラミング
- 実行とは具体的になにをすることか?
労働手段
- 労働手段:道具・機械・コンピューター
- 労働過程のスライド(教科書 図II.1.3 108頁)
- コンピュータの存在は、今日、労働とは何か、を考えるうえで重要なテーマ
- かつては、機械の導入が決定的だった。
- そこで「コンピュータは道具か、機械か?」という質問をしてみた。
- その回答をみると....
- 機械のポイントは自動 auto
- 26年前に書かれた「コンピュータと労働」という論文です。
- 質 問 1 . これを書いた人は「道具としてのコンピュータ」と宣言しています。「この主張についてどう思いますか?」
- これを書いた人は次のように考えていたようです。
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「手で道具を操る労働 manual labour を自動機械に吸収するのに200年かかったが、どうやら終わりがみえてきた。いま、新しく頭の労働が自動化される段階がはじまった。いまのコンピュータは、手の労働における糸車のような段階で、頭の労働の「道具」だ。人間がはたらきかけないとなにもしないという意味で、まだまだ自動機械とはいえない。この頭の労働のある部分が分解されて自動化されるには、やっぱり100年ぐらいかかるのじゃないか」
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- 手の労働を自動化したオートメーション型機械の延長線上にコンピュータがあるのじゃない、別物なんだ、自動化の第一ラウンドは終わったが、新たな第二ラウンドははじまったばかりだ、という2ラウンド説がポイントです。
- 自動とはなにか?
- 二つのタイプの自動
- モノに埋め込まれた自動:糸車の等速運動 < 時計の振り子型
- モノによるモノの制御:バイメタル型
- 動作系と制御系の分離
- 制御系としての身体
- 身体の制御
- もう一度「目的意識的活動」ということについて考えてみよう
- 労働と自動化
- (意識->身体制御 )vs (道具 <-モノの自動性 自然法則)の接合部が存在
配布物
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