資本について(2)
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講義の概要
復習
物価指数
転売について
- 前回はいれなかった第9講のテーマは転売でした。
▶転売とは....
▼転売とは....
- 売って買うのではなく
- 買って売ること。
▶売って買うのはなぜかというと...
▼売って買うのはなぜかというと...
- 売って買うのは
- 他人のための使用価値をもつ商品を
- 自分にとって使用価値をもつ財にかえて、
消費するためだ。
- だから、100円の商品を別の100円の商品に換えるだけでもメリットがある。
- つまり等価交換でも効用はたかまる。
- でも、市場で売買が繰り返されるのは、もっと強力な動機がはたらいてるからだ。
- 市場という車輪には、この動機を受けとめて回転するギアがついている。
- 「売って買う」のではなく、「買って売る」という活動、つまり転売である。
▶買って売る目的は....
▼買って売る目的は....
- 買って売る転売は、等価交換じゃ意味がない。
- 100円でかった商品を、100円で売っても、もとの100円の貨幣になるだけ、
- はじめから100円玉をもっているほうがいいだろう。
- 買って売るのは、何のためか?
- W --- G --- W' は100円の商品Wを、別の種類の100円の商品W'に換える意味はあるが
- G --- W --- G 100円を100円に換えても意味はない。目的は金額を増やすこと。つまり....
- G --- W ---G' [ \( G'=G+{\Delta}G \)]という転売が繰り返される。
▶転売が常態化する理由は...
▼転売が常態化する理由は...
▶消極的理由
▼消極的理由
- 貨幣は、何でもすぐ買えるが、どれだけ買えるかはわからない。
- 貨幣の価値は値段が上がる商品を基準にすれば、価値が減ってしてしまうため。
▶積極的理由
▼積極的理由
- 売るのには長短が定まらない時間がかかる。
- 売り手のなかには、なかなか売れず、値下げしてでもすぐ売りたいものがでてくる。
- 貨幣に余裕がある者には、相場以下で買い入れ、相場の価格で売れば利益をえるチャンスがある。
- もちろんチャンスには損をするリスクが付きものだ。でも貨幣に余裕がない者には、そもそもチャンスさえないのだ。
- 転売が繰り返される市場は、「一物一価の法則」Law of One Price がなりたたない市場。
- 市場価格は、需要供給の均衡で価格が一つに決まるという考え方はとらない。
- この講義の教科書の索引で「均衡」という用語を引いてみようとすると....
- 同一種類の商品でも、価格はバラつきをもつ。
- とはいえ、だた安く買って高く売るといっても、それだけではいつも成功するとは限らない。
- 安く買って標準的な相場価格で売るという活動は、安くつくってに発展する。
資本
- 目標:資本ということばを正しく使えるようにしよう。
▶資本とは
▼資本とは
- 転売 は、資本にとって不可欠な要因だが、それだけは資本にならない。
- たとえば、100円で買った商品Wが120円で売れたとしよう。
- でも、この100円を単純にすぐ、資本と考えてはならない。
- 100円で買ったときに、貨幣が資本になるわけではない。
- 100円で買うことは、貨幣の支出である。
- そのまえに、この100円を「さてこれを、もうけるための元手にしよう」と決めた時点で、100円は資本になる。
- 何年何月何日、資本として100円とこの日付と金額をキチンと帳面に書いておこう。
- 貨幣100円は、支出される前に、まず資本として投下される。
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- 「貨幣は(?)され、資本は(?)される」と10回繰り返し言ってみよう....
- 資本とは、価値増殖のために投下された価値額(金額)である。
第11講はここから
- 投下された資本は、売買を通じて、貨幣と商品という、価値の二つのかたち shape を取り替える。
- 商品を買えば、貨幣が支出され、商品を取得するための費用となる。
- 帳面に何月何日 商品Xをxコ取得するための費用px円のとしっかり書いておこう。
- 商品xをp'円で売れば、収入として貨幣p'x円が得られる。
- 帳面に何月何日何円の収入としっかり書いておこう。
- 一定期間に、売買が繰り返されると、支出総額=総費用と収入総額=売り上げ総額がきまる。
- 費用も収入の差額が .....
- 「収入総額 - 支出総額 = マージンの総額」となる。
- この講義ではマージンの総額を粗利益ということばで統一する。
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- 商品を買うのに支出した費用は、一コ何円という単価 (@p円) をもつ。
- この費用を費用価格という。費用価格 cost price は商品の原価である。
- 買った数量\( x \) とすれば、費用価格の総額 \( px \) と数量に比例する。
- ところが費用には、このほか、売買活動にかかる費用がある。この費用を流通費用という。
- たとえば、商品の保管費とか、あるいは宣伝広告の費用とか.....
- 流通費用は単価で計算できない。売買数量 x に比例して支出されるわけではない。
- 1万円商品を1万個で仕入れるには1億円必要だ。この商品1万個売るのにさらに宣伝費100万円がかかった。
- 2万円商品を1万個で仕入れるには2億円必要だが、この商品2万個売るのにさらに宣伝費200万円必要かどうかはわからない。
- 流通費用も支出したら、帳面に何月何日何円の費用としっかり書いておこう。
- 流通費用〈原価)と費用価格をハッキリ区別できるかな?
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- まず期日をハッキリさせよう。ノートをみれば、いつからいつまで、何日間のもうけを考えているのか、わかる。
- この期間の粗利益はそのままもうけにはならない。流通費用が支出されているから....
- 粗利益 - 流通費用総額 = 純利潤 この純利潤が、投下した資本がもたらした、この期間の増殖分
- 増殖率を計算してみよう。
\( \displaystyle 利潤率= \frac{総利益 - 流通諸費用総額 }{投下資本額} \)
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- 次のような利潤率の特性に注意しよう。
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