#author("2019-04-11T08:24:15+09:00","default:obata","obata")
#author("2020-05-20T11:08:21+09:00","default:obata","obata")
[[前回>2019年度/第3講]]<<第4講>>[[次回>2019年度/第5講]]
*概要 [#y5229e29]
これまでのところで、「商品」の概念を厳密に規定してきた。
これをベースにして、貨幣について考えてゆきます。
考察の手順は以下の通り。
------
+まず、前回の貨幣の基本概念を再確認し、これをベースに、そのインプレメットの方式として
++物品貨幣(金属貨幣)
++信用貨幣
+仮想通貨(クリプトカレンシー)の可能性~

を考察します。
------
今回は、 1とi を検討し、iiは次回、2は次々回にまわします。

**価値形態 [#w2cbe456]


教科書の1.3「価値形態」の序文と本文を読む。五感で直接「知覚できない」価値の大きさを「表現する」ことが「難しいんだな」、''知覚'' '''Perception''' と ''表現'' '''Expression''' の関係は複雑だ、ということがわかればひとまずOKです。ぎゃくに、そんなの「簡単じゃない、あたりまえじゃない」と思えたら、もう一度考えてみてください。

次のレイアの区別が参考になるかもしれません。
|BGCOLOR(blue):COLOR(yellow):|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|c
|>|>|>|>|BGCOLOR(yellow):↓ 物 象 層 ↓|
|人 - 人 relation|COLOR(red):''商 品''|非商品||Expression|
|人 - モノ relation|>|財|非財|Recogniton|
|モノ-モノ relation|>|>|モノ|Perception|
|>|>|>|>|BGCOLOR(yellow):↑ 物 理 層 ↑|
タテのレイアの関係がなかなか区別できなくて、一緒くたになってしまう点が難しさの原因です。やや '''うがった''' 見方をすると、逆に一緒くたにすることで、貨幣が使える世界がはじめて実現する、商品経済はもともと錯覚のうえに成り立っている、ということもできそうです。しかし、この種の議論はキリがないので、価値を表現するというのには、けっこう「難しい」問題がある、モノの重さを表示するのと違うんだ、というあたりまでわかればOKです。

強調点を一つ追加しておきます。
-「商品の価値の表現は、他の商品の物量で表現される」というとき、それはあくまで「商品の物量」であって「モノの物量」ではありません。
-「商品の物量」というのは、それ自身、何らかの価値をもっている商品の物量で、という意味です。
-商品の価値の表現には、やはり他の商品の価値が必要なのです。
-価値をまったくもたないとわかっている「何か」ではダメなのです。
-ここがが貨幣に関する最大の難問です。
-無価値なモノではダメだが、表現の材料にしたい等価物の「価値」は純粋なかたちで直接取りだすことはできない。
-教科書の説明は、このような「商品の物量」と「モノの物量」の区別が見逃されやすいかもしれません。老婆心ながら...

**貨幣の基本規定 [#v1621f36]
***確認事項 [#sfd0794d]
-if
>
+商品には直接知覚できないが''価値''がある
+多数の商品が存在する
+....
<
then
--単一の価値表現の形態が生まれる(''一般的等価物''による価値表現)。

-''一般的等価物''が持続性をもつとき、これを''貨幣''とよぶ。

***価格 [#m37a37e9]
-教科書41頁の「 D. 貨幣形態」を読んでみます。

//**物品貨幣(金属貨幣) [#k82d025e]
//-教科書44頁の「1.3.3 商品貨幣」の部分を読んでみます。
//-物品貨幣を支える「貨幣制度」についてはスライドで説明してゆきます。

*配付資料 [#dbbb6542]
-[[ハンドアウト>http://gken.sakura.ne.jp/tus/pub/2018/handout4.pdf]] &new{2018-05-09 10:46:59};


*参考 [#w411a51a]
-[[お金の歴史(日銀貨幣博物館)>https://www.imes.boj.or.jp/cm/history/]]
-[[造幣局>http://www.mint.go.jp/operations/exam/operations_certification-01.html]]
-[[ロイヤルミント>http://www.royalmintmuseum.org.uk/history/index.html]]
-[[お金の歴史雑学コラム>https://manabow.com/zatsugaku/]]
-[[貨幣法(旧)>http://gken.sakura.ne.jp/tus/pub/2018/M0000000000001738005_023710101734.pdf]]
-[[通貨法>http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=362AC0000000042&openerCode=1#1]]
-[[通貨法>https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=362AC0000000042#1]]
-[[補助貨幣・硬貨について>http://www.stat.go.jp/data/chouki/04exp.html]]
-[[財務省の「貨幣」定義>https://www.mof.go.jp/currency/coin/lot/2018kaheikeikaku.html]]

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