#author("2019-11-14T17:02:49+09:00","default:obata","obata") #author("2019-11-21T10:11:30+09:00","default:obata","obata") CENTER:[[前回>2019年度/冬学期/第8講]]<<冬学期/第9講>>[[次回>2019年度/冬学期/第10講]] ------- #qanda_clearckl #qanda_setstid(2019-11-14 16:10:00, 90) #qanda_who #katex ------- CENTER:&size(22){&color(orange,navy){ コ ン ピュ ー タ と 労 働(4)};}; ------- *今回のテーマ [#u8027b54] -前回までのところで --条件分岐をコアにもつコンピュータは情報処理装置として画期的。 --人間がおこなってきた「判断」(の一部)を代行する外部装置が誕生。 --数値計算ではなく、文字情報の加工処理が可能になる。 -今回は --文字情報の処理技術の歴史をふりかえり、 --代表的な情報である文字情報がデジタル化され、コンピュータによって処理転送されるようになった意義を考察する。 **文字列操作 [#v193d8ce] -今日の情報技術の特徴は、文字で記された情報の「中味」ではなく、文字列をオブジェクトとして自由に操作することを可能にしたことです。 -これがどのようにして可能になったのか、歴史を振りかえってみます。 ***印刷技術 [#mf593368] -[[木版印刷>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E7%89%88%E5%8D%B0%E5%88%B7]] -[[活版印刷>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%BB%E7%89%88%E5%8D%B0%E5%88%B7]] --活字を拾う:[[文選>https://www.seikosha-p.co.jp/corporate/process.html]] #qanda_set_qst(9,1,0){{ 情報処理の技術してみたとき、活字のもつ最大の効果はなにか? }} #qanda(9,1) #divregion(解答,admin,lec=9,qnum=1) --文書と文字列の分離:'''word''' と(d,o,r,w) #enddivregion ---文字操作:ソートとサーチが可能:辞書 dictionary -マスコミュニケーションの誕生 --新聞雑誌などマスメディア #qanda_set_qst(9,2,0){{ 対話や書信による情報通信と印刷をつかった情報通信の最大の違いはなにか? }} #qanda(9,2) #divregion(解答,admin,lec=9,qnum=2) --不特定多数への情報発信 --中心から周辺に向かう一方向性 #enddivregion -メディアとコンテンツの分離 -印刷技術は書かれた文章(意味をもつ文字のつながり)とその表示形態(紙の上のインクなど)の間に溝をつくる。 #qanda_set_qst(9,3,0){{ メディアとコンテンツの切断は大きな社会的インパクトをもった。この切断の意味を、匿名性、表現の自由、通信の秘密の三者の関係から、論じよ。 }} #qanda(9,3) #divregion(解答,admin,lec=9,qnum=3) --匿名化(書かれた文書をみてもだれが書いたかわからない) --表現の自由と通信の秘密の相克 #enddivregion #qanda_set_qst(9,4,0){{ <ol> <li>辞書</li> <li>索引</li> <li>住所録</li> <li>電話帳</li> <li>カタログ</li> <li>図書目録</li> </ol> <p>これらに共通するものは、印刷技術と関係している。どのような関係か?</p> }} #qanda(9,4) //--[[図書目録>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E7%9B%AE%E9%8C%B2]] **印字手段 [#a29cfbe2] --キーボードの原型 -[[タイプライター>WikiPedia.ja:タイプライター]] -キャラクタの少ない言語が有利 #qanda_set_qst(9,5,0){{ <p>タイプライターは欧米では20世紀になると広くつかわれるようになった。この効果はなにか、従来の印刷技術と比較して論じよ。</p> }} #qanda(9,5) *コンピュータによる文字情報処理 [#y5374bee] **文字列のデジタル化[#f5c9f211] --文字コード --文字を[[数値化>https://www.pahoo.org/e-soul/webtech/encode/encode02-01.shtm]] --ソートや検索などによる文字情報処理が可能になる --たとえばアイウエオ順に並べるアルゴリズム:基本は文字の比較 **文書処理:ワードプロセッサ [#x5f51753] --「内容」から独立に「書式」をあつかう --Web html,css ect **情報通信 [#d7d3af94] --デジタル化することで、コンピュータ間で文書情報を送受信 --送信のための文字コードの圧縮変換 --文書の暗号化が容易になる --ネットワークによる通信:インターネットの世界 *転換点 [#a7fa871d] -文字情報を処理することで、コンピュータは情報通信技術として発展 -ただ、それは段階的な画期を伴いながらも基本的に漸進的な発展だった。 -2010年代にはっいてから「AI化」というかたちで注目されるようになった。新たな転換。 -だがその本質は、「人工知能」にはない。これは派生態。 -センサとアクチュエーターの発達:工学的発展がベース。 -文字情報中心の世界から飛躍 -情報の種類がふえ、量が増大 -プラス インターネットによってデータの共有が進む(結果的に増大と同じ効果) -ビッグ・データを全体に、パターン認識に関するプログラミング的発展:ここが人工知能とよばれている内容 -20世紀に支配的だった「ふつうの労働」(操作・組立型の労働)が、コンピュータをつかった装置に置き換えられる(可能性がたかまりつつ)。