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問題 5-20 未公開
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物品貨幣と信用貨幣
商品貨幣
問題 5-1
商品には(A)があるが、その(A)は五感 five senses で知ることはできない。直接見ることのできない(A)は、目に見えるかたちで表現される。この目に見えるかたちのことを、(A)の表現(B)あるいは現象(B)とよぶ。商品には(A)があるのだから、それはかならず同時に(A)の表現(B)、すなわち(A)(B)をもつ。
この(A)(B)は、(A)を表現する商品 X に対して、①まず、別の商品 Y の物量と(A)を結びつけた(C)をつくり、②つぎに、Xの(A)はこの(C)の一定量と等しい、という2段階でおこなわれる。
すべての商品の(A)表現で共通に用いられる(C)を一般的(C)とよぶ。貨幣とは、持続性をもった一般的(C)である。このような統一と持続は、他のすべての商品と潜在的にだが交換可能であるという(A)の性質から必然的に要請される。
商品の(A)を表現する能力をもつ貨幣を「商品貨幣」とよぶ。
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131/135 ...1点以上 97%
解答と解説 5-1【解答】
A 価値 B 形態 C 等価物
【解説】
基本の復習です。ここまでで最低限確認すべきは以下の点です。
- 貨幣は交換のときにはじめて必要になるのではなく、モノが商品という状態で存在すと同時に必然的に存在するのだ、ということ
- 貨幣の第一の役割は、商品価値の表現にあること
- 表現というのは、直接「見えない」なにかを「見える」かたちにすることであること
- 等価物=物量+価値であり、価値と結びつき(+)をもたないものは、表現に必要な等価物にもコア貨幣にもなれないこと
第8回目のライブ講義はここまで。
▶必要性と現実性
▼必要性と現実性
- 商品があれば「商品貨幣」が必要となることは、論理的に推論できる。
ーしかし、この「商品貨幣」は抽象的な存在。
- 「商品貨幣」の基本スペック(仕様 specification)は、「すべての商品の価値が表現できる」こと。
- しかし、それがどのようなすがた shape で実現(実装 implementation)されるかは、論理だけでは説明できない。
- 「商品貨幣」の現実態は、等価物の二つのつくりかた(「直接型」「間接型」)に対応して、大きく次の二つのタイプにわかれる(「変容」transformation) 。
- 物品貨幣
- 信用貨幣
- コア貨幣=「商品貨幣」のレイアでは、貨幣はこのいずれか一方である。
- 現実の貨幣現象のレイアは、このコア貨幣をとりまくかたちで、さらにさまざまな役割に特化した貨幣が派生する(「多態化」polymorphism)。
- 「変容」と「多態化」は、商品の定義から演繹できるレベルをこえる。
- これにはさまざまな「外的な条件」が影響する。たとえば次のような要因が考えられる。
- テクノロジー(冶金、製紙、印刷、コンピュータサイエンス etc)
- 商慣習
- 法制度
- 国際関係
- usw.
- 次の問題は少しむずかしいですが、自分のアタマでしっかり考えてみてください。
問題 5-2
P:商品が存在すれば、価値表現のために貨幣が必要となる。ただこれは、貨幣の必要性を説明しているにすぎない。
Q:この要請をうけて、「これがその具体的なすがただ」と定めるのは国家である。
R:したがって、現実の貨幣は国家がつくるのであり、国家は必要な範囲でいくらでも貨幣をふやすことができる。
真か偽か、理由を述べよ。
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48/129 ...1点以上 37%
解答と解説 5-2 【解答】
- 偽
- 国家がおこないうるのは、Qの通り、商品価値をベースにした等価物の存在を前提に、そのすがたを「定める」ことである。
- ところが、Rでは「定める」が「つるく」と言いかえられ、さらに「つくる」が「ふえる」という同義に用いられて、二重の誤りとなっている。
【解説】
- 二重の誤りまで答えるのはたいへんかもしれませんが、国家をふくめ、外的条件がきめているのは、等価物における物量と価値の結びつけかたまでだ、というのがポイント。
- 重さの単位を、匁からグラムに定めなおしても、モノの重さに変化がないと、究極は同じ。単位を定めないと重さははかれない。要請に応じて単位をかならず「つくられる」。しかし、単位がつくれても、重さが「つくれる」わけではないことは自明。価値表現のしかたに影響力をもったとしても、価値の量が増やせるわけではい。価値表現に用いることができるコア貨幣に関しては、国家が自由につくれるわけではない。
- 派生態の貨幣はコア貨幣とは別である。たとえば今日の日本で「日本国」と刻印してある硬貨は、法令に基づく貨幣(フィアットマネー)であり、政府が随意に製造でき、小銭の用があるかぎり、その範囲で授受される。しかし、コア貨幣である信用貨幣である日本銀行券は価値との結びつきを無視して増発することはできない。この点はこのあと、さらに詳しく説明する。
【After】
- Qを「貨幣の価値を国家が定められる」と読んだ回答が多くありました。
- 国家が定めるのは「貨幣量の単位」(円とかドルとかいった)です。
- 貨幣も「価値」をもつことは「商品貨幣」の定義で与えました。貨幣の価値は、直接型にせよ、間接型にせよ、商品の価値と結びついています。ただ、その価値の大きさを統一的に表現する方法がないです。
- 商品の価値は、何円というように、貨幣の量で統一的に表現されます。しかし、一円の貨幣の価値は、いくらか?一円の価値は一円である、というのは価値の表現にはなりません。さまざまな商品に価格の束、諸価格、prices で、結果的に現れるだけです。prices は「物価」と訳されます。物価については、このあと、説明します。
小括
- ここまでが、商品の定義から演繹できるコア貨幣=商品貨幣」の説明です。
- このあと
商品貨幣がどのようなすがた(shape)で現実につかわれるのか
を2段階で説明します。
- 第一段階(変容)は、物品貨幣か、信用貨幣か、という二択型の分岐です。← まだ仕様です。
- 第二段階(多態化)は、このそれぞれが、さまざまな派生態をともなって実現される状態です。← 実装です。
▶概念図
▼概念図
物品貨幣
▶定義
▼定義
- 特定の商品の物量で、一般の商品の価値を表現するタイプの貨幣
▶金属貨幣
▼金属貨幣
- 持続性をもつ一般的等価物になる「特定の商品」には、たとえば
タバコ貨幣
のようなものもあったが、
- 多くの場合、金属がその役割を果たしてきた。貨幣の歴史。
- 金属は分割可能性とか、耐久性とか、といった物理化学的性質において貨幣量の単位に使いやすいため、さまざまな商品の価値(全面的だが潜在的な交換可能性)の大きさを表現する材料に使われてきた。
問題 5-3
製錬技術が発達するにつれ、金と銀との交換比率は金に有利になっていった。なぜか。
5-3 の回答を +
24/132 ...1点以上 18%
解答と解説 5-3【解答】
金は自然界に酸化せずに存在。これに対して銀はさまざまな化学結合をした状態で存在。酸化還元などの技術が発達すると、金の生産コストは一定なのに、銀の生産コストは下落するため。
【After】
パーフェクトかどうかはともかく、3点の回答です。「イオン化傾向のより大きい銀貨のほうが精錬技術の恩恵を受けて、より大量生産するようになる。よって銀の価値が下がったから。」
▶Making Money
▼Making Money
問題 5-4
貨幣は、つくること making money ができる。金貨が使われていた時代には、造幣局は必要なだけ making money してきた。making money で(A)はふやすことができるが、いくら making money しても(B)はふえない 。make とは(C)ことだからである。
(A)(B)(C)は?
5-4 の回答を +
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解答と解説 5-4【解答】
鋳貨の量、金の量、かたちをかえる
【解説】
金の素材に刻印をしても、金の重さはかわらない。アタリマエのことです。
塊のかたちの金が減って、コインのかたちの金がふえるだけ。
でも make は make だ。Coin is made of Gold.
第9回目のライブ講義はここまで。
- 「making money」のところ、補足します。「通貨法」はまだ。
信用貨幣
▶定義
▼定義
- 「商品価値が債権のかたちで自立化した貨幣を信用貨幣とよぶ.」(教科書 48頁)。
問題 5-21
今日の講義の内容で疑問があればどうぞ。次回説明します。
5-21 の回答を +
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解答と解説 5-2127に答えておきます。
ループは一対一のものも含めて、少なくとも一つできます。
少なくとも一つですから、複数できることもアリです。
いちばんたくさんできるときは....全員が一対一のペアになるとき。
確率はどのくらい?