小商品生産者をめぐって

労働力商品自己労働
生産産業資本小商品生産者
流通商業資本商人資本
  • 「小商品生産者も見方によっては = 商人資本」って...?!
    G-WC+V-->C+V+MW'-G'....労働力商品による
    G-WC-->C+V+MW'-G'....自己労働による
  • 買って売ることでコスト概念が適用される。自己増殖には、コスト概念が前提となる。
  • このかぎりでは、小商品生産者も含まれる。
  • 自己労働が価値を形成することを明示すると、商人資本 -> 小商品生産者になる。
  • 自己労働を捨象すれば、小商品生産者 -> 外枠のG-W-G'になる。

小商品生産者と産業資本

  • 『資本論』では、この両者の対比が死角に落ちるような論理展開になっている。そのわけは?
  • 逆に、商人資本と産業資本の対比に焦点があてられる。
  • これは資本主義の生成に関して、後者の展開を重視するかたちになる。
    • 原始的蓄積を重視した断絶説になるか、
    • あるいは、商人資本の生産過程への滲透説になる。
  • しかし、小商品生産者から産業資本へという転化を否定しても
  • 資本主義のもとでも、産業資本と小商品生産者の対立が残ると考えることは可能である。
  • 中心部と周辺の二重構造論…って例の世界資本主義論 じゃないの?
  • 小商品生産者としての労働者家庭

資本の原始的蓄積と貨幣の資本への転化

  • 原始的蓄積は、労働力の全面的商品化=純粋資本主義というラインに結びつく。
  • 原始的蓄積は、資本による包摂論のような、流通浸透視角と基本的には排他関係にある。
  • 流通浸透視角=世界資本主義
  • 商人資本が原始的蓄積をおこなう....なんていうことは論理的あり得ない。
  • 資本が存在しないところから、資本が誕生するから、原始的蓄積。
  • 原始的蓄積の対をなすのは、資本主義的蓄積。両者は基本的に重なる部分がない。
  • しかし、ときどき、重商主義段階において、商人資本によって原始的蓄積が進められた、といった誤った説明をみる。
  • 原始的蓄積(資本家でない主体が資本をはじめて「蓄積」するのであって、資本の運動を通じて形成された剰余価値が蓄積されるのではない。)、資本家的蓄積(これは産業資本による剰余価値が、資本家的に消費されるのではなく蓄積される。これは拡大再生産になる。)のほかに、商人資本的蓄積という範疇を考えれば別。

以上、obata 2013-5-10



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Last-modified: 2021-02-20 (土) 17:32:13