昨日は報告ごくろうさまでした。

外生・内生の分岐軸

報告前半部分に関して、分離する基軸がいくつかあったと思いますので、整理すると、どうなりますか。

内生説の意味

obata (2005-12-11 (日) 07:49:24)

「内生説の意味を〈商品が,交換過程(プロセス)を経て貨幣になる〉という意味に限定する」ということにすれば、たしかに明確にはなるでしょう。ただ、この狭い意味での内生説では、商品流通ないし市場の内部の原理で貨幣が発生する、とみる広い意味での内生説の論者は、外生説になりますね。この境界線を機械的に一本引くのでよいのかどうか、ご検討のほど...

クナップ説の再検討

izumi (2005-12-10 (土) 17:36:04)

昨日は草稿を検討していただきありがとうございました。
いくつかの論点が指摘されたと思いますが,

  • 租税支払の際の支払手段の指定と,それ以外の支払手段・交換手段との関係について,クナップの議論をもう一度検討してはっきりさせたいと思います。租税の支払手段を国家が指定するとしても,そのことは必ずしも私人間の取引手段として受け入れられるとは限らないというのが,大きな論点だったと思います。クナップがどういう論理でこの両者を接合させているのか,または接合させていないのか。この点を検討し,商品貨幣説と貨幣国定説との関連を考えてみたいと思います。
  • また,金属主義/名目主義という軸は,貨幣単位に関わる問題として,貨幣の発生を考察する際にはひとまず分離できるかと思います。ただ,「信用貨幣論者」においては,債権・債務を比較・計算する単位としての計算貨幣が重視されるということでしたので,全く関係ないともいえないところだとは思います。しかし,そもそもなぜ計算貨幣が導入可能なのかという問題もあると思いますので,この点についても検討してみる必要があると思いました。
  • 具体的な修正の方向性として,内生説としてメンガーを,外生説としてクナップを取り上げ,クナップが述べた「慣習」の中身に内生説が位置付くのではないかとひとまず提示し,しかしそれでは済まない問題が,内生説に対しては向けられているという形で修正してみます。その土台として,上に挙げた観点から,クナップの議論をもう一度検討してみます。その際,内生説の意味を〈商品が,交換過程(プロセス)を経て貨幣になる〉という意味に限定する必要があると思いました。

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Last-modified: 2021-02-20 (土) 17:32:13