株式資本と原理論

2005-02-05 (土) 21:23:47

昨日の演習では、中村泰治さんと青才高志さんに、株式資本について報告してもらいました。有益な示唆を今回も得ることができました。

「説くか説かないか」から「どこまで説くか」へ

株式資本を原理論でそもそも扱うのかどうか、というかたちで、これまで議論されてきました。しかし、問題はどのような側面がどの程度抽象レベルで理論化できるのか、問題である。

  • 最小限:長期資金の運用をめぐる与信、受信の動機から、貸借をこえる出資を抽象的に説く
  • 最大限:土地所有論をベースに、実質的に資本家以外の株式出資者の存在を説く。
  • 超越的:資本は生まれながらにして株式資本的性格をもつ。

土地所有と株式資本

  • 「地代収入が株式資本に投下される=利潤を求めず利子で満足する投資主体」というお決まりの話ではつまらない。
  • 恒久的土地合体資本=償却期間無限大の固定資本=出資
  • 恒久的土地合体資本=改良=差額地代=一般的利潤率とは独立の利潤形成

資本結合と意志決定の問題

経営に参画する意志のある資本、ない資本という区別は意味がない。うえの「最小限」の場合も、株式は、利潤証券であると同時に支配証券である。


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Last-modified: 2021-02-20 (土) 17:32:13