当日あるいは後日の質問と、それに対する報告者(場合によってはコメンテータ)の回答を掲載します。

当日の回答は文脈から切り離せないので、ここに掲載する回答は基本的に当日のものではありません。後日、検討を加えて作成したものとなります。準備ができ次第、随時、掲載します。

★泉氏の回答(11月3日掲載)

◆質問「グレーバーが言うような基盤的コミュニズムとしての相互扶助関係というようなものを非商品経済的要因として考えたりしていますか。」に対して、コメンテータの村上さんからの回答(事後)です。

村上氏の回答「まずもってグレーバーの試み自体に、「商品経済」/「非商品経済」というこれまでの枠組みを乗り越えようとする側面が見られるため、不用意な対応付けは避けたいところです。資本主義的企業ですら「コミュニズム」的に操業されていることをグレーバーが指摘している箇所に顕著ですが(『負債論』、144頁)、「コミュニズム」は「資本主義」とすら、互いに排斥し合うような関係性ではないことが強調されており(あらゆる社会に「基盤的」)、16枚目のスライドのような、「純粋の資本主義」と「非商品経済的要因」をはっきり分ける図式自体に馴染まないと言えます。それでも無理に質問に回答しようとすれば、発表者が「非商品経済的要因」としたものに部分的には含まれる、といったような歯切れの悪い答え方しかできなように思います。グレーバーの意図を汲みつくそうとすれば、「純粋の資本主義」と「非商品経済的要因」という二分法自体をアップグレードする必要があるのではないでしょうか。」

★結城氏の回答(第2版11月11日掲載)

小幡氏による回答 は氏の銀座経済学研究所」のウェブサイトにあります。

◆岩田(司会、主催者)の勝手な回答は岩田のブログの記事(貨幣労働)にあります。