訪問者:氏名不詳
コンピュータと文字情報
今回のテーマ †
- 前回までのまとめ
- 「条件分岐」をコアにもつコンピュータは、情報処理装置として、画期的な発展。
- 人間がおこなってきた「判断」(の一部)を代行する外部装置が誕生。
- 「組立」と「操縦」を中心とした20世紀型労働の解体がはじまった。
- 今回のポイント
- 情報処理装置としてのコンピュータは文字情報の世界に進出。
- そこで文字情報の「技術」の歴史を簡単にふりかえり、
- このなかでコンピュータがもたらした変容
- 「デジタル化」による文字情報の情報処理の特徴
- 「情報処理技術」と「通信技術」(第2,3,4講で説明した)の結合
を考察する。
情報の処理の技術史 †
- 文字情報の処理情報の技術(技術の「対」は?)の特徴は、文字で記された情報の「中味」(意味)ではなく、文字列を自由に操作することを可能にしたこと。
- 意味と文字の切り離しが、どのようにして進んできたのか、歴史を振りかえってみます。
前史 †
- 通信技術のときと同じように、文字を使うようになったときから、すでに発生。
- 非常に古い歴史をもつ技術の連続的な発展上に、今日のコンピュータによる情報処理があることがポイント。
- 具体的な歴史過程は、時間の都合で省略。
印刷技術 †
問題 10-1
情報処理の技術してみたとき、活字のもつ最大の効果はなにか?
10-1 の回答を +
4/74 ...1点以上 5%
▶解答
▼解答
- 文書と文字列を分離することを可能にした。word' と(d,o,r,w)
- 意味と切り離して'、文字''(キャラクター)を処理することを可能にした。
- 記号としての文字を加工することを可能にした。
問題 10-2
- 辞書
- 索引
- 住所録
- 電話帳
- カタログ
- 図書目録
これらに共通するものはなにか?
10-2 の回答を +
22/69 ...1点以上 32%
▶解答
▼解答
- 整列と検索
- ソートとサーチ
- 本体の情報(たとえば本の内容)と区別された情報(メタ情報=情報の情報)
問題 10-3
タイプライターは、20世紀になると欧米では急速に普及した。
タイプライターが社会に与えた効果はなにか、従来の印刷技術と比較して論じよ。
10-3 の回答を +
29/75 ...1点以上 39%
文字情報のデジタル化 †
問題 10-4
スマホで「A」と入力すると、「A」の文字に対応する画像が記録され、それがディスプレイに映される。
この説明に誤りがあれば、訂正せよ。
10-4 の回答を +
7/55 ...1点以上 13%
▶解答
▼解答
- メモリ上に記録されるのは二進数の1000001(ascii codeの場合)
- 「A」の表示は、ソフトウェアによるディスプレイ装置の操作による
▶解説
▼解説
- 文字情報は、一字ごとバラバラにされて(!)処理されます。
- 活字の処理と似ています。
- 文字列は、この段階で「意味」を失います。word' と(d,o,r,w)
- デジタル化というのは、さまざまな情報を離散的な数値(基本は整数値)に対応させること。
- 文字は数値化されます。
- この数値は、指をおって数えられるタイプの「デジタル」の数値で、速度計のような連続的に変化する「アナらログ」の数値ではありません。
- デジタル化された数値ならなんでも、コンピュータで「計算」ができます。
- 基本は、
- 同じか違うか(引いたらゼロになるか)
- 大きいか小さいか(引いたときプラスか)
の「比較」。
- 「比較」ができれば、
- 大小順に並べ替える(ソート)や、
- 同じものを探す(検索)
による文字情報処理が可能になる。
- たとえば、学生の出席カードをアイウエオ順に並べる。
- 整列したデータは拾い出しやすい(索引のように)
問題 10-5
トランプのカードを並べるとき思い浮かべてください。文字も数字もおなじことです。
カードが6枚配られたきた。こ、ま、ざ、わ、だ、い、が、く、 だった。
さて、これをアイウエオ順に並べようと思う。
だれでも並べ替えはできるでしょうが、さてそのとき、どのようにして、並べかえているのでしょうか?「こうして、ああして、こうやって...」 という、やり方を説明してください。
10-5 の回答を +
24/50 ...1点以上 48%
▶解答
▼解答
- トランプだったら、カードを扇形に開いて、順番に引きだして、
- 左側に小さいものがくるように、適当な位置に挟んで移動するとか、
- もっとうまいやり方があるかもしれませんが...depend unpo the case
▶解説
▼解説
- 20世紀型の労働には、この種の操作がつきものでした。
- 力仕事かといえば違いますが、けっこう疲れる「アタマの力仕事」のような作業です。
- コンピュータと接点をもつのは、この種の作業です。
- 郵便配達も、半分は配送先順に、並べてから出発するのでしょう。
- 事務労働はこの種の作業の複雑なカタマリでした。
- 大学事務もそうです。みなさんの答案の採点処理も大半はこれ...
問題 10-6
うえの問題をコンピュータでやろうとしても、人間のやり方は、なかなか通用しません。どこがむずかしいのでしょうか?
10-6 の回答を +
5/78 ...1点以上 6%
▶解答
▼解答
- 「いちどに」6枚を見渡して、その位置を「判断」すること
- コンピュータは2枚の比較はできるが、6枚のなかからいちばん小さいものは?という操作はできない。
▶解説
▼解説
- 人間も、「いちどに」見渡しているようにみえるが、実は2枚しかみていない、この繰り返して、いちばん小さいのを見つけだしているのだ、ということもできます。
- でも、こんなことを意識的にやっている人はいないでしょう。
- (人にたのむのではなく)自分でコンピュータをつかう第一歩は、こうした違いを意識することからはじまります。
問題 10-7
こ、ま、ざ、わ、だ、い、が、くを、''二つの比較''だけで並び替える手順を考えよ。
ちなみに文字コードは
- こ:12371
- ま:12414
- ざ:12374
- わ:12431
- だ:12384
- い:12356
- が:12364
- く:12367
です。
10-7 の回答を +
10/75 ...1点以上 13%
▶解説
▼解説
- 人間の「やり方」とコンピュータの「させ方」の違いを実感してください。
- このギャップを意識することが、コンピュータと労働の関係の根本を探るカギになります。
文書処理 †
問題 10-8
ワープロは、ワードプロセッサのこと。プロセスといえば、一般には加工処理の意味でしょう。
では、ワープロは、何を、どう加工処理しているのでしょうか?
10-8 の回答を +
14/49 ...1点以上 29%
▶解答
▼解答
- 文字列のすがた。
- しかし、ただ文字列を並べ替えるといっただけではなく、
- 文字の大きさとか、段落設定とか、いろいろな表示形式=書式=フォーマット。
- 文字の内容(「A」とか「あ」)と字体(サイズなど)を切り離して、文書のフィーマットだけを加工処理。
- たとえば一定の1行の長さに、異なる字体の文字をピタリとそろえて並べ、1ページの行数を整えるなど。
▶解答
▼解答
- 「内容」から独立に「書式」を扱える点がポイントです。
- 文書から徹底的に「意味」を取りさり「書式」だけを扱うことかたちです。
問題 10-9
いま、あなたがみているWEBのこのページの書式について考えてみよう。
印刷されたものと、ブラウザーで表示したものと、見た目でどこがいちばん違ってくるだろうか?
10-9 の回答を +
20/58 ...1点以上 34%
▶解答
▼解答
- 文字の大きさ、文字数、行数などが可変。
- ただ、印刷の 「組版」とWEBの編集は、技術的には同じ目的を違うかたちで追求している。
- その目的とは....
- あとは現場で...
▶解説
▼解説
- コンピュータによる文字情報の処理は、文字情報をバラバラの文字に分解し、意味を取りさり、デジタルデータとして、処理加工することにあります。
- これはインターネット上で、文字情報がやりとりされる場合も同じです。