訪問者:氏名不詳


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問題 11-20

✔ 接続状態をおしえてください。

✔ 前回学生証番号を登録した人で、今回、「氏名不詳」になっていた人は「再登録」と書いてください。

✔ ブラウザーで「表示」→「開発」→「javascript コンソール」をひらけましたか?

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 ことばの世界の自動化 

二つの自動化

文字を経由しない自動化

ことばの世界の自動化

今回の課題

  • 人間はどのようにコンピュータと対話しているのか、探ってみる。
  • 対話は「ことば」を通じておこなわれる。
  • コンピュータが、「文字を経由しないデータ処理」から、人間がことばをつかってメッセージをやりとりする世界へ、進む可能性を考えてみる。
  • 次回は、人間と人間が対話する(コミュニケーション)の領域に、コンピュータがどう入ってこれるのか、考える。「コミュニケーション」と「通信」の話に進みます。

ことばの世界

  • 今日の労働はことばの世界と深く関わっている。無言でただ同じ作業を繰り返すだけではなく、情報を受けとり作業をおこない情報を返す、といったインタラクティブな側面が無視できない。コンピュータは、単に作業の自動化にとどまらず、このことばの世界に徐々に影響を及ぼしはじめている。
  • ということで、まず、ことばの世界そのものについて考えてみよう。
2 mini
問題 11-1

「見える」と「見る」はどこがどう違うのか?


解答と解説 11-1

見える・見るという行為をおこなう者の意識が、受け身か、積極的に外に向かうか、で違う。

解説

  • アタリマエのことですが、コンピュータは「見る」ことができるのか、という問題を考えてゆくことになります。
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2 mini
問題 11-2

目の前にリンゴが三つあるのが見える。...というと、この段階ですでに「ことば」になっていますが、見えたものはなんでもすべてすぐに「ことば」になるワケではありません。

見えるものが「ことば」になるのに必要ななにかがありそうです。そのなにかは、なんでしょうか?


解答と解説 11-2

関心。利害。目的。興味.....

解説

  • コンピュータにこうした要素をもたせることができるか、どうか。それができなければ、「ことば」の世界に''直接''、はいることはできません。

after

  • 「見えたものが脳に送られるとことばになる」「知識があり、概念が分かっているとすべてことばになる」というように、自動的に「見える→ことば」と考えた回答が多かった。
  • すべて自動的に「見える→ことば」とならない点に少しでも言及した回答に加点した。
  • 「ことば」にするというのは、意図的な選択行為です。そして、こうした選択はけっきょく「見える」まわりの環境に対する主体の、広い意味での利害、興味 interest です。
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2 mini
問題 11-3

「リンゴが三つ」と口に出していっても、紙に書いても、キーボードで打ち込んでも、その他いろいろやっても変わらない「リンゴが三つ」はどこにどんなふうに「ある」のだろうか?

これはむずかしくて簡単には分かりません。でも、この変わらずに存在する「なにか」を指すことばはあります。この「なにか」はなんとよばれていますか?


解答と解説 11-3

意味

解説

  • この変わらずに「ある」ところの「なにか」の話はそれ自体むずかしいので、答えにも「実体」とか、むずかしいことばを使いたくなりますが、よしましょう。
  • メッセージでもOKです。この講義ではこれまで、「情報=メッセージ+データ」とよんできましたから。ただ、メッセージという用語には、「伝えたい意味」という伝達、つまり他人との関係が含まれてきます。これは次回のテーマになります。

after

「概念」という回答が多かった。「意味」はゼロ。「概念」ってポツリと言われても、どういう意味か、ふだん、それだけで使える言葉ではないでしょう。事実、いまも「どういう意味か」と書いてしまったのかですが、「意味」のほうはポツリと言っても意味が分かるでしょう。...ということのなのですが、「概念」という人がこれだけいるということは、それなりに共通の意味が了解されているものと考えて、加点しておきました。

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3 mini
問題 11-4

「リンゴが三つ」と今思ってみよう。

この「リンゴが三つ」という「ことば」には「意味」が「ある」。

では、この「意味」は、どこに、どんなふうにあるのだろうか?

この疑問に対して....

「ある」という以上、究極的には、その「意味」に対応する物理化学的な状態が人間の脳の形成されるのだ、たとえば、三つのリンゴを「見る」と、それに対応するニューロンの結合が形成されるのだ、と人にいわれたら、あなたならどう応えますか。


解答と解説 11-4

解答例

ニューロンの結合が物理化学的状態としてあるとしても、「ことば」の意味はつながり方(関連)なので、ニューロンの結合の物理化学的状態が、すべての人で、同じである必要はない。

解説

私は別にリンゴを見なくても「リンゴが三つ」と思うことができるようなので、きっと私の脳と私の脳はどこか仕組みが違うのでしょう... などとふざけた答えはしないとして、でも、やはり、「リンゴが三つ」という「ことば」の意味と、脳の物理化学的状態が一対一で対応するわけでないでしょう。

いずれにせよ、「ことば」がもつ「意味」の正体は、まだ不明です。そうした自分でも分からないものを、コンピュータに分からせようとしても無理なのはすぐに分かります。

目の前にリンゴがならんでいるとき、人間なら「リンゴはいくつ?」ときけば「リンゴが三つ」だと応えるでしょう。問題は、これをコンピュータにやらせられるか、どうかです。

「できない」と応えるのが正しそうですが、しかし、そう一方的に言い切るわけにもゆかない状況になってきています。「ことば」の世界にも、別の、しかも、いく通りかの経路でコンピュータが浸透しはじめているからです。

after

  • ①「脳」内に②「情報」として「ある」というタイプの回答が多かった。
  • 質問の意味は①脳というモノの②物理化学的状態(たとえばニューロン結合のような)と、「リンゴが三つ」という意味が、一対一で対応する、という主張にどう答えるか、です。①や②では、この「一対一対応説」に対する疑問、反論にはなりません。
  • 疑問、反論として回答を書くつもりなら、「ある物理化学的状態」=「ある意味」ではないことを指摘する必要があります。
  • たとえば、脳を解剖する「リンゴが三つ」に相当する物質(神経細胞の状態)が、だれにでも共通にみつかるわけではないだろう、とか....。
  • かなりむずかしいことをたずねたのですが、それなりにがんばって考えてくれているので、それなりに加点しておきました。
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データ化の自動化

4 mini
問題 11-5

音声で「リンゴはいくつ?」とたずねれば「リンゴが三つ」と応えるコンピュータはすでにある。コンピュータはすでに「ことば」を使いはじめているのだ。

この主張の適否を論評せよ。


解答と解説 11-5

「リンゴが三つ」と応えたのは、人間が、目の前のリンゴを数えて「リンゴが三つ」という文字データを、キーボードからにせよ、音声によるにせよ、ともかく入力したから。

「意味」が分からないコンピュータに、目の前の情景から文をつくらせるのは無理である。

コンピュータがやっているのは、「リンゴが三つ」という「意味」を取りのぞいた「文字データ」の入力・出力を補助しているだけで。

解説

ということで、あいかわらず、人間にとって「意味」がある文字情報を、コンピュータで処理するには、それをデータ(このディスプレイに表示されている文字データです)にするところで、人間の労働が不可欠です。

もう一度注意しておきます。入力・出力には二段階あります。

  1. そのときどきの状況に応じて、たとえば「リンゴが三つ」という文をつくること
  2. その文を「リ」「ン」「ゴ」「が」「三」「つ」という文字列にして入力すること

二段目はデータ処理の延長拡大なので、急速に進歩しています。しかし、どんなに柔軟高速になっても、第二段階と第一段階との間にはこえられない壁があります。

... が、この壁は絶対的なものかどうか、もうちょっと、考えてゆきましょう。

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▶文字化に人間は必須か?

Last-modified: 2021-02-20 (土) 19:13:40