訪問者:氏名不詳


✔ REC ON
✅ 接続チェック

問題 12-20

✔ 接続状態をおしえてください。

✔ 前回学生証番号を登録した人で、今回、「氏名不詳」になっていた人は「再登録」と書いてください。


解答と解説 12-20
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通信と情報処理の結合

今回のトピック

  • コンピュータにおけるデータの保存と移転の原理
  • 個々のコンピュータはどのようにつながるのか
  • 通信と情報処理の結合としてインターネット
  • 情報はだれのものか

データの保存と移転

2 mini
問題 12-1

あなたがコレから送信する回答はどうなるのか?

「そんなこと、知らないわ」といわずに想像してみよう。

入力した文字が自分のディスプレイに表示されているということは、少なくとも(A)ということだ。

でも、たとえば電源をきってもう一度いれたとき、その回答をみることができないということは、少なくとも(B)ということになる。

とはいえ、ブラウザでまたみることができるのだから、少なくとも(C)ということだ。


解答と解説 12-1

解答

(A): 自分のコンピュータ(スマホ)のどこかに記録されている

(B): この記録が一時的なものだ(送ると同時に消えてしまう)

(C): 別のコンピュータのどこかに何らかのかたちで記録されている

解説

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通信技術と情報処理技術の結合

2 mini
問題 12-2

コンピュータ上でデータを送るには、ある記憶装置に記憶されているデータのコピーをつくって、それを転送し、別の記憶装置に書き込む以外にも、まだほかに手がある。

どんな手だろうか。


解答と解説 12-2
解答

妥当。

データのコピーを渡しても、データの内容が変わるわけではない。同じ内容のデータだから、それが読めるようにすれば、そのかぎりでは、データを物理的に送ったのと同じことができる。

解説

コンピュータの場合、データを転送する回線の速度が急速に高まった。

手紙の場合、送ってからつくまでの時間がほぼ距離に比例。

電気通信の場合、送ってからつくまでの時間は短縮。

電話の場合、同時なので双方向で通話できる。

電話回線をつかったコンピュータどうしの接続:音響カプラの時代

この段階では、速度が大きな制約となり、頻繁につかうデータほど自分のコンピュータの記憶装置(たとえばハードディスクなど)におく必要が高かった。

転送速度が高まると、下手をすると自分の記憶装置と演算装置の間のデータのやりとりより、遠く離れたコンピュータの記憶装置との間のやりとりのほうが早くなる。

要するに、「通信=データの物理的転送」ではなく、「通信=データに接続権限の変更」になる。

通信と情報処理の結合をイメージしてみよう。

「手紙を書いて送る」とき、人間がどのように関わってきたのかと比べてみよう。

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▶コピーばかりが能じゃない

共有問題

2 mini
問題 12-3

本を「買う」ことと、本を「借りる」ことを思い浮かべてみよう。インターネットはどちらに近いか、そう考えた理由を述べよ。


解答と解説 12-3

借り賃を払うかどうかは別として、コンピュータは、同じ内容の本を大量に印刷して個々人が所有するかたちとは違う。

図書館では多種多様な本を基本各々一冊だけ保管管理。ユーザーは一つの書籍にアクセスする。インターネットの場合も、一つのデータに多数の利用者がアクセスする。

この講義で、通信の歴史として印刷について詳しく話してきました。もう一度思いだしてみてください。超長期の歴史的なパースペクティブで、インターネットも捉えてみるべきなのです。

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5 mini
問題 12-4

「私が送った回答は私のものです。」

この主張は通るでしょうか。簡単にイエスノーで決着はつきません。どのようにあつかったらよいか、いくつかの側面に分けて応えてみてください。


解答と解説 12-4

解答

  1. 「送った」以上、単純に自分だけのものだとはいえない。
  2. しかし書いたのは私であり、そのかぎりでは「私の回答」である。勝手に内容を変えられてはこまる。
  3. 回答は質問があってはじめて成りたつもの。質問とセットとなった、他の回答とならんで存在することで「回答」という本来の意味をもつ。
  4. 要するに、「回答」は講義という共通の場の産物。
  5. 「回答」に対しては、書く、読む、評価する、.... などに応じて、異なる権限(イヤな言葉ですが)のセットがある。

解説

  • 自分の書いたものは、自分がつくった手づくり弁当と同じように自分のモノだ、と考える人はけっこう多い。
  • しかし、通信技術の歴史のはじめで話したように、コミュニケーションの世界は伝える相手があってはじめて成りたつ共同の場。
  • 「絶対に私のモノ」ということはむずかしい世界。
  • しかしそのなかで、私は「絶対に私」だ、という原理は守られるべき。
  • 「絶対に私」と「絶対に私のモノ」との区別ができるかどうかが、インターネットの時代の知性の基本。
  • 「絶対に私」にあたる本名をかく、匿名で「だれにでも読めるもの」を送らないことがインターネットの時代のモラル。
  • もちろんインターネットの世界はすべて、全面公開の原則によるワケではない。基本は「絶対に私」と「絶対に私」の間で、閉じられた隠された場(LAN)。かってに(密かに)侵入することはダメ。LANとLANとが、それぞれの権限を維持しながら、自由につながることが、INERNETの理想。
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協業 cooperation

  • 協業と分業というのはマルクス経済学で労働のあり方を説明する原理。
  • 従来は、工場生産をイメージして、多くのワーカーが資本家の指揮のもとで単純作業を繰り返す状況を「協業」とよんできた。
  • しかし、人間の労働能力の基本的な構造から考えてみると、これはかなりゆがんだかたちの「協業」になっている。
  • 人間は一人ひとりがバラバラにはたらくということはない。直接間接に人にたより、人にたよられる世界ではたらいている。はじめから意識的に協力しようとする場合もあれば、結果的な協力している場合もあるが。
  • インターネットの世界は、意識的な協力の世界を、直接顔を見合わせることのできる狭い世界から解放した(現実には反対の障害も多いのだが、原理的には解放することができるだろう。)
  • 労働の世界も、情報通信技術の発達のなかで変容する可能性がある。
5 mini
問題 12-5

インターネットを通じて協力してはたらくとき、もっとも大切なことは何か。なぜそう考えるのか、理由を述べよ。


解答と解説 12-5

解答

権限の明確化と、相手の権限の尊重

解説

これは一つの側面ですが。ほかにもいろいろあるでしょう。

だいじなのは、それを可能にする「技術」です。いくら「理念」をかかげても、実際にそれが技術的に実現できないのでは無意味。

git というのをつかったことがありますか。プログラムを共同で開発するなかで工夫されてきた、メタのプログラム(プログラムを開発するためのプログラム)です。この講義のバージョン管理につかってきました。もっとも、だれも協力者がいないので、ひとりgitなのですが、共同で講義内容をつくったり変えたりできるだろうな、と思いつつ。

周りを見れば、すでに多くの人々が協力して開発、管理され、基本的に自由に利用できるプログラムが多くあります。私がこの講義のホームページをつくるのに使ってきた PHP,Pukiwiki,javascript, konvaその他のモジュール, Geogebra などはみなタダで利用できます。

「絶対私のモノ」「つかうのなら金をだせ」という資本主義の古くさい原理から少しずつ外にでられるようになってきたのでは... と感じています。

しかし、そとはまだまだ古い「絶対私のモノ」という考え方が世の中の基本で、実際には、これで人間のコミュニケーションの世界、知識の世界も支配しようとする動きのほうが強まるばかり。

  • とはいえ、新しい「技術」は古い私権を絶対視するイデオロギーをこえる基本的性格をもっているので、悲観するには及ばず、あと100年も生きていれば、一新された社会で生きることができるでしょう。
  • after

    インターネットを媒介にした「協力」にとって重要な要素をきいてみたのですが、意思疎通といった「協力」一般に関する回答が多かった。

    直接に人が「集まる」ことで実現してきた「協力」=「協業」と同じことをインターネットで実現しようとすると、顔が見えるようにする、といった、対面の疑似モードが指向されることになる。しかし、これはインターネットの特性を活かしたモードではない。この点が意識できていると思われる回答に加点した。

    12-5 の回答を 
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    Last-modified: 2021-02-20 (土) 19:13:40