訪問者:氏名不詳


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問題 2-20

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モノと商品

全体のテーマ

▶「経済」とは
問題 2-1

経済とは「モノを生産・分配・消費すること」(定義2)と定義されることもある。

(定義1)は(定義2)の欠陥を補うネライがある。

(定義2)にはどのような欠陥があるのか?

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解答と解説 2-1

【解答】

  1. 経済には、目的に対して合理的な行動をとる(節約する)という意味がある。経済的行動は、手段に対して意味をもつ。
  2. 生産+分配+消費と同次元にならべるべきものではなく、消費は目的であり、生産と分配は、目的に対する手段である。
  3. (定義1)は、「経済」を(合理的な+(生産+分配))に限定している。

【After】

どう考えたらよいか、とまどっているようです。

分析的に考えよう。いくつかにわけて、それを組み立てるのです。

  1. (定義2)=(定義1)- 消費 + 合理的
  2. 消費 と 合理的 の関係は?
  3. 合理的とは?目的に対して、手段をうまく調整すること目的地は合理的に決まるのではない。目的地が決まれば、そこにゆくルートが合理的に決まるのだ。例えば、合理的なルート=最短距離。
  4. 「経済」には合理的にやるという意味がる。合理的にできるのは、手段である生産・分配。
  5. ゆえに、定義1ではなく定義2のほうが better
▶基本テーマ:資本主義の経済とは
問題 2-2
  1. (A)と(B)は、経済の必要十分条件である。
  2. (C)は、(B)の一つのやり方である。
  3. 「資本主義」では、(C)でもうけるために、合理的な(A)がおこなわれる。
  4. 「資本主義」は(A)+(B)ではなく、(B)の原理が主導する((A)+B)という関係になる。

A,B,C は?

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解答と解説 2-2

【解答】

(A)生産(B)分配(C)市場

【解説】

  • このことは、資本主義が特殊な経済のあり方である、というのと同義。歴史的に見れば、奴隷制とか、荘園制とか、市場によらない生産がなされてきた経済もある。
  • これから話すことですが、
    • 「市場」といってもただの「市場」ではなく、その中心に「資本」が存在する「市場」であり、
    • この資本が生産手段だけではなく、労働力も商品として買い、売るための生産をおこなう
    経済が資本主義経済です。
  • ただ、これは未定義語が多すぎるのでボツです。
▶注意

「市場」への第一歩

▶市場といえば....
▶貨幣といえば....
問題 2-3
$P$「カラスは黒い」と$Q$「このカラスは黒い」の関係を述べよ?
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解答と解説 2-3

【解答】

  • $Q$は特定の一要素に関する規定。$P$は「すべて」(あるいは「任意の」)に対する規定。
  • $Q$が真でも$P$が真にはならない。

【解説】

  • $P$のスタイルで「商品とは....である」と定義したいのだが、
  • $Q$のように、特定の部分(99.999...%でも)「こういうものが商品である」という定義になってしまう。
  • 後のような定義だと、次々に例外(商品のようなもの)がでてキリがない。
  • 境界線がはっきり定義できないのだ。
  • このように、そんなとき、どうしたらよいのでしょうか?
  • 否定形をうまく使うという手がある。
    1. だれでもわかる、疑問が生じないYをつかって、
    2. XはYではあるが、
    3. ただのYでは「ない」
    というかたちで定義する手です。
  • 位置だけあって、長さも幅も「ない」ものを「点」という... 感じに?

【After】

回答58が満点、よくできています。①逆関係の成否+②抽象化 の2点が明示されているので。

P⇒Qは成り立つが、Q⇒Pは成り立たない。 Pの方が、より抽象的な概念でP⇒Qは演繹的に成立する。
  • "PはQを「含む」。なぜなら....Pが「全体」を表すから。"という回答が多かった(ただし「なぜなら」以下は書いてないものがほとんどだったが)。
  • しかし「全体」という概念は注意が必要。カラスが無限にいるとかんがえれば、どんなにカラスを集めてみても全体にはならない。
  • Pは、個々のカラスの集合とは抽象レベルが違うのです。
  • 演繹的な推論ができるのは、この抽象化された世界です。
  • どんなにたくさん、三角形を書いて、内角の和が180度になることをしらべても、「証明」にはならないわけです。
▶まとめ
問題 2-21
ここまでで、なにか、わからないこと、ありますか?
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第2回目のライブ講義はここまで。2021-04-23


モノ

▶再定義
問題 2-4

「学力は入学試験ではかれる。ゆえに一種のモノである。」

真か偽か、理由を述べよ。

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解答と解説 2-4

【解答】

  • 第一に、なにをはかっているのか、対象の境界が明確でない。
  • 第二に、だれが、いつ、はかっても同じになるわけではない。
  • ゆえに、客観的な量規定をもつ「モノ」ではない。

【解説】

  • 学力は「評価」の対象であり、「計測」「計量」ではない。
  • はかれないモノも、よいとか悪いとか、「評価」の対象にはなる。
  • 他方、身長や体重は、基本的に計量計測可能。
  • 「計測」は「評価」と違う。言葉は厳密に正しくつかおう!!
  • とはいえ、現象のレベルでは両者の境界は微妙。例えば、握力とか、走力とか、は?100メートル、何秒で走れるか?
  • 身体能力のようなものには、学力ほどではないが、「評価」のモメントが加わる。
  • しかし、こうした中間的なものをもちだして、「計量」「計測」と「評価」の概念的区別ができないとすべきではない。

【After】

  • 回答は①「はかれる(計測計量できる)」けれど正確に「はかれない」派と②そもそも「はかれない」派に分かれたようです。
  • 上の【解答】の「第二に」だけの回答は、正確に書けていて2点まで。
  • 「第一に」→「第二に」のロジックが示されていれば3点。しかし不在。
  • 点数=モノ(性)、but 点数で表された「内容」「評価」はモノに非ず、という回答は、自分なり考えた創意の跡を評価して(評価に評価が重複していますね。そもそも、この点数付けで、採点者の私がなにをしているか、考えるとわからなくなってしまうのですが....)3点。
問題 2-5

情報の定義を与え、その定義にしたがうと、情報はモノかどうか、述べよ。

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解答と解説 2-5

【解説】

情報は、意味をもつ「内容」(メッセージ)を伝える「信号」(データ)である。

メッセージはモノではないが、データはモノである。

【解説】

情報通信技術が発達するなかで、市場で取引される対象は、情報の世界に広がってきています。

従来のモノでは、内容と外味が一体となっていました。スーツの生地と着心地は、言葉のうえでは別記できても、着心地だけを対象として切り離せない。

メッセージとデータという二つの顔をしっかり区別しておくことが重要です。

【After】

情報の定義→推論のかたちになっている回答はともかく1点。
  • そのうえで回答は①「はかれない」派(多数派)と②「はかれる」派(少数派)に分かれたようです。
  • 少数派をひいきするわけではないですが、データ(ビット、文字数などの単位をもつ)の存在を認識して②なら2点。
  • ①は「はかれない」理由をそれなりに自分の言葉で説明できているかで評価。
  • このとき、情報の定義に「伝える」という要素が加わってることがポイント。それを自分も含めてだれかに「伝達」するときに、単なる「事実」、「知識」ではなく、「情報」というタームを使う意味がある。
  • 上の解答の「情報=データ+メッセージ」という定義は「伝える」ということから必然的に発生します。
  • 「おはようは」は5文字10バイト。同じデータ量で「こんにちは」や「こんばんは」というメッセージが送られるわけです。
  • ▶補足

    ▶定義

    商品

    ▶定義
    問題 2-6

    まったく自分の役に立たないものをもっている人など考えられない。

    今とても役に立ったり、もう役に立たなくなったり、と役立ち方は相対的なものである。

    持ち主にとってまったく役に立たない財の存在というのは、現実離れした想定である。

    この主張について論評せよ。

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    解答と解説 2-6

    【解答】

    • 買い手あるいは消費者としての自分の視点からしか見ていない狭い見解である。
    •  
    • 店で売られる大量の商品を考えれば、持ち主にとってまったく役にたたない財、つまり百パーセント他人のための使用価値になりきった財で溢れている。持ち主にとってまったく役にたたない財の存在こそ、市場の現実、リアルである。

    【解説】

    • たしかに、買った商品はタダの財となっており、持ち主にとってさまざまな役立ちかたちをしている。非常に役に立ったり、場合によっては無駄だったり、いろいろだろう。
    • しかし売った店からみると、それははじめからおわりまで、完全に他人のための使用価値をもつモノである。
    • 店の商品は、はじめから売る目的で買われたものであり、その店に売った生産者も売るためにつくったのである。自分に役にたつから、買ったのでも、つくったのでもない。
    • 同じモノが、商品だったりただの財だったりする。
    • たとえばスーパーの牛乳と、自宅の冷蔵庫のなかの牛乳の差。
    • 商品というのは、モノに後から付け加わる属性である。
    • 重さや色のような、モノの属性とは違う。

    【After】

    • 予想外にゼロ点が多かった。残念!!
    • 「持ち主」という言葉で「商店主」「商人」のような存在が、無意識にスッポリ抜けてしまったのかもしれない。
    • 教科書の問題8とその解答を読んでいればすぐに見当はついたはずです。
    • いずれにせよ、ここは理論の大きな分かれ目になる大事なポイントなので、注意しておきます。
    • この問題にでている主張は、''財と商品の区別は相対的なもの。完全に他人のための使用価値になりきるなんて「現実離れ」している''という認識となり、けっきょく、''存在するのは相対的にやくにたつ程度、効用の度合いがちがう財・サービスが存在するだけ、市場はこの財・サービスどうしが交換される場だ''という市場像につながってゆきます。財・サービスどうしの交換比率が「交換価値」で、これが「効用」によって説明できるというミクロ理論になります。
    • これに対して、財一般と商品の区分線を明確にひき、純粋な商品から論理を構成すると貨幣を中心にした、別の市場像ができてきます。
    • この講義では、貨幣が実在する後のほうの理論を組み立ててゆきます。「交換価値」という用語は意識的につかわないようにします。「使用価値」というとつられて「交換価値」といいたくなるかもしれませんが禁句です。
    • これまで定義してきた用語は、「使用価値」と「他人のための使用価値」までです。次回に商品の「価値」という用語を定義します。<対>になるのは、「使用価値」と「価値」です。この「価値」を「交換価値」とよんではいけません。混乱のもとです。

    第3回目のライブ講義はここまで。2021-04-30


    問題 3-23 未公開
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    問題 2-7
    「商品は、それを販売することで利益を得ることができる。それゆえ、売り手にとって、自分のための使用価値がある。」
    真か偽か、理由を述べよ。
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      分

    解答と解説 2-7

    【解答】

    偽。

    「販売する」ということは、その商品であるモノを自分で使いようがないこと、つまり「自分のための使用価値がない」ことを意味する。

    【解説】

    問題3-23 の回答66に「商品の定義は「他人のための使用価値をもつ財」であり、自分にとっての使用価値はゼロであるとあるが、その商品を「販売することで利益を得ることができる」というのは売り手にとっての使用価値であるとは言えないのでしょうか。」とありました。これに対する解答です。

    商品であるのモノ自身は、持ち主の役にたたないからで「販売する」のであり、売ったあとで、必要だと思って買った別の商品のほうなら、買ったあとは、自分に役だつモノとなり、商品ではなくなります。

    「使用価値」use value の使用 use の意味は、そのモノを使うこと。そのモノAを別のモノBと取り替えて、つまり使わないで、Bのほうを使うことは含まれていません。

    貨幣は、第3講で定義するが、やはりそれをモノとして使うのではなく、それで買った商品をモノとして使うのだから、使用価値をもちません。貨幣も、いろいろな商品を「買える」という使用価値をもつというのは誤り。

    通俗的なマルクス経済学の教科書には、よく、貨幣の使用価値は「形式的使用価値」であると書いてあります。出典は『資本論』(ってナニ?)の der formalen Gebrachswert だが、 この講義の使用価値の定義にしたがえば誤り。この講義では、「....的」という修飾句で、無意識に自然言語を拡大解釈することは、可能なかぎり避ける。

    うまく説明ができなくなったときにマルクス経済学者がつかう「社会的」と「平均的」という二語は禁物です。

    問題 2-8
    「外から眺められるものはすべて部分である。全体を眺めることはできない。」
    真か偽か、理由を述べよ。
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    解答と解説 2-8

    【解答】

    「ながめられる」対象は「ながめる」主体を含みえないから。

    【解説】

    いきなりで「こ...こりゃ、なんだ?」と思ったかもしれませんが、2回目のライブの講義で「資本主義の全体像」を捉えることが課題と話しました。「全体」ってどうやって捉えるの?というファンダメンタルな問いです。

    資本主義の部分をとらえて「なんとかの資本主義」と次々に新現象を追いかけるのではなく、そうした諸現象を引きおこす資本主義の全体像 the Capitalism を捉えるにはどうしたらよいのか?

    こう言うとちょっと大げさになりますが、要するに「全体像には演繹型の理論が必要なんだ」と最小限、了解してもらえればOKです。「何のために、こんな抽象的は話ばかりやるんだ」とウンザリしたときには、大空をながめ宇宙に思いをはせてみてください。

    この文章の第一パラグラフを参照のこと。

    【解説】

    • 「内部が見えない」という回答が多かった。
    • 尋ねているのは「部分」と「全体」。
    • 「外から」とあるので「内部」「外部」の問題だと解釈したのでしょう。
    • この質問は、ライブの講義でこの質問に入る直前に読み上げた文章をうけて尋ねたもの。宇宙を外から眺めることはできないという話を念頭に、観察者の視座に踏み込んだ、期待通りの回答もいくつかでてきました。

    まとめ

    ▶要するに
    ▶最低限の確認

    Last-modified: 2022-04-28 (木) 14:47:21