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問題 5-100
  • ✔ 接続状態をおしえてください。
  • $2x^3-x^2-1$ を因数分解してみてください。
  • $x^4+x^2+1$ を因数分解してください。
  • 5-100 の回答を 
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      分

    解答と解説 5-100

    解答

    $$2x^3-x^2-1 = (x-1)(2x^2+x+1)$$ $$x^4+x^2+1 =(x^2+x+1)(x^2-x+1)$$

    解説

    • 1を代入すると0になるから...
    • 問題は「どうして、このことを思いついたのか」です。
    • 生成AIに尋ねてみましょう。チャンとできましたか?
    • 因みに「$(x-1)(2x^2+x+1)$を展開してみてください。」と尋ねてみてください。チャンとできましたか?
    • この実験は、人間の「労働」能力、目的→手段という「目的意識的」活動の本質を理解するヒントになります。
    • $2x^3-x^2-1 = (x-1)(2x^2+x+1)$なのですが、実は $$2x^3-x^2-1 \to (x-1)(2x^2+x+1)$$ と $$(x-1)(2x^2+x+1) \to 2x^3-x^2-1$$ では難易度が違うのです。
    • 「手段→目的」は比較的簡単に自動化できても「目的→手段」はなかなか自動化できない。
    • しばしば結果だけみて、同じだと=で結んでしまうのですが、さまざまな事象の間には $A \to B$ という方向性があります。「関係」という場合、=で「比率」に還元できるか、というとそうはならない。抽象代数をちょっと勉強すると、こういう問題に直面します。たとえば行列の計算では一般に$AB\neq BA$ です。こうした非可換性のような問題を20世紀の抽象代数というのは扱ってきたのだな、と思い、端からみているだけですが、面白いですね。

    補足

    • bardで試したらデタラメでした。
    • ところがchatGTPのほうは、チャンと答えてきました。半年ほど前に試したときは、デタラメでしたが、急速に進歩しています。
    • 「因数定理を使用して有理根を見つけ...」という手続きをどこかで学習したようです。
    • 単に文章にでてくる単語のつながりにウェートをつけて、つぎつぎに文を生成するというだけで、因数分解ができるとは思えない。どうやってできるようになったのか、知りたいですね。
    • とはいえ、何はともあれ、できちゃうので、もうちょっとハードルを上げてみましょう。
    • 「$x^4+x^2+1$ を因数分解してください。」これはできるかな?
     労働の基本概念 

    前回のまとめ

    「つくる」の分析

    • 三つの契機(要素)
      1. 目的の設定
      2. 手段の構築
      3. 過程の監視管理
      のうち、1.と2.について分析した。第5回目の講義では、残りの3.について分析する。

    今回のネライ

    • 「労働の結合」の二つの型、「協業」と「分業」の定義を与える。
    • 技術の発達が結合労働に及ぼす作用を学ぶ。

    結合労働とは

    • 労働は個々の主体の単独の活動で完結するわけではない。
    • 在る主体の労働は、他の労働と結びついておこなわれる(結合労働)。
    • この結合は抽象化すると二つの型に分かれる。
      1. 目的意識を通じた結合:協業型
      2. モノを媒介とする結合:分業型
    • 目に見える次元での組織的労働では、二つの型が複雑に結びついている。
    • 現実の労働組織の分析から、二つの型を捉えることはむずかしい。
    • 労働の基本構造から二つの型の存在が演繹的に推測される。
    • その意味で二つの型は、抽象的な概念であり、純粋な姿で現実の世界に実在するわけではない(何かを指して「これが純粋な協業だ」ということはできない、という意味)。
    • ただ、こうした型を知ることは、複雑な現象の本質を洞察する役に立つ。
    問題 5-1

    「労働の基本構造から二つの型の存在が演繹的に推測される」とは、どういうことか。

    モノを「つくる」という過程の分析を思いおこしてみよう。

    ある人の「つくる」活動としての労働が、ほかの人の労働とつながるとしたら、大きくいって、二つのつながり型が考えられるだろう。

    労働をはじめる局面と、労働が終わる局面に注目して、労働と労働のインターフェスがどうなっているのか、考えてみよう。

    5-1 の回答を 
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    解答と解説 5-1

    解答

    1. 労働の目的を共有するかたちでつながる
    2. 労働の成果であるモノでつながる

    解説

    • 実は、すでに「協業型」「分業型」を定義したところで上記のところで書いたことです。
    • 「労働の基本構造から二つの型の存在が演繹的に推測される」とは、どういうことか、とだけ、質問しようかと思ったのですが、むずかしそうなのでヒントをだしていたら、けっきょく、すでに述べたことの確認問題になってしまいました。
    • 教科書にある図 3.1.4, 3.1.5 を使って解説します。

    10月19日の講義はここから。

    協業

    • 協業は個々の労働の単純な合成(和)に還元できない、次元を異にする能力を生みだす。この講義では、これを集合力とよぶことにする。
    • 集合力の基底をなすのは次の二つの要因である。
      1. 同期:一時点一箇所への労働の集中(たとえば同時に押す)
      2. 同調:前後の労働に調子を合わせる(たとえばバケツリレー)
    問題 5-2
    • 10人がならんで次々にバケツを手渡す。
    • 10人中8人は1秒バケツを受け渡すことができるが、残りの1人は1.2秒かかり、もう1人は0.8秒かかる。
    • バケツが次々に受け渡されている状況で、一つのバケツが端から端まで移動するのには何秒かかるか。
    • 計算式も示せ。
    5-2 の回答を 
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    解答と解説 5-2

    解答

    • $1.2\times 10 = 12秒$

    解説

    • 1.2秒かかるところが、ボトルネックになります。
    • リズムを合わせないとバケツリレーにはなりません。
    • 一人ひとりがバケツを下げて端から端まで運ぶと、たとえば片道12秒でも往復24秒かかります。
    • その意味でバケツリレーは集団力を生むのですが、これは全員がペースを合わせることで実現します。単純な総和ではありません。

    分業

    ▶分割•合成の原理

    計算マニュファクチュア

    • 分業で有名なのは、アダム・スミスのピン工場(マニュファクチュア)の例だが、こうした手工業生産だけではなく、大量の計算をおこなうのにも分業が有効であることをC.Babbageは示したという(中岡哲朗『技術を考える13章』日本評論社(日評選書) 1979, 136頁以下「計算マニュファクチュアの原理」の項)。
    • バベッジのディファレンス・エンジン
    問題 5-3

    労働者を雇って、人間の計算能を使って大量の計算をおこなう計算マニュファクチュアを実現した場合、計算時間の短縮、結果の正確さのほかに、もう一つ期待される効果がある。

    それは計算の変化がもたらす効果である。

    計算の変化とはなにか?その経済的な効果とは何か?

    5-3 の回答を 
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    解答と解説 5-3

    解答

    • かけ算が足し算に変わる。
    • 計算のスキルが低下するので、低賃金の労働者が利用でき、コストダウンにつながる。

    解説

    • 一般に「階差エンジン」のようなアイデアを思い浮かべるのにはスキル以上の数学的能力が必要。
    • しかし、そのアイデアに基づき、実際に計算するのは、単純な足し算の作用。
    • もし、アイデアを考えるのも、計算を実行するのも、同じ人間がやるとしたら、だれでもできる作業に、高い数学的能力をもつ人の時間が費やされることになる。
    • これほど極端な差はないとしても、熟練労働者にすべての作業をさせるより、補助労働者を傭い、熟練労働者には本当に熟練が必要な作業だけをさせるほうが、全体としてコストダウンになる。
    • このように、作業を分割して低賃金労働で可能な部分を見いだし、コストダウンをおこなうことを''バベッジの原理''という.
    • アウトソーシングも同じ原理による。
    • 『労働と独占資本』
    • 「資本主義的生産における労働の熟練」

    Last-modified: 2023-10-19 (木) 13:41:25