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概要

前回、充分説明できなかった金属貨幣(物品貨幣)について、解説することからはじめます。
金本位制についても、質問があったので説明してゆきます。その他、「価値を表現する」という場合の「表現」の意味についても質問がありました。

商品貨幣 復習

  • もう一度、簡単に振り替えておきます。

価格

  • 教科書41頁の「 D. 貨幣形態」を読んでみます。
  • 教科書44頁の「1.3.3 商品貨幣」の部分を読んでみます。

貨幣の必然性と実装方式の変容

↓ 外的条件(取引対象、貨幣制度, 科学技術 etc) ↓
 機 能 価値尺度、流通手段、蓄蔵手段....
実装方式金属貨幣不換銀行券仮想通貨?....
スペックその価値を表現すること
基本原理商品には知覚できない価値がある
↑原理的要請(多種類の商品が大量に存在)↑

物品貨幣(金属貨幣)

物品貨幣のすがた

  • 物品貨幣を支える「貨幣制度」についてはスライド で説明してゆきます。
  • 金属貨幣を実装 implement するためには、価値表現という内在的な力に、次のような外的要因が加わる必要があった。
    +  ...
    +  ...
    +  ...

物品貨幣の原理

  • 商品の価値を表現する貨幣(商品貨幣)は、それ自身、商品価値とリンクしていなくてはならない。商品価値とリンクしていない貨幣=フィアット・マネーでは価値表現はできない。
  • ただし、貨幣の価値も、それ自身の大きさは
    +  ...
    できない。
  • しかも、何円というように、単一の単位をもちいて
    +  ...
    することもできない。
  • 貨幣の価値の大きさは、
    +  ...
    として現象する(知覚可能な世界に現れる)。
  • 金貨幣の場合
    • ①金の重量は
      +  ...
      だが、
    • ②その「価値の大きさ」は
      +  ...
    • ③ただ
      +  ...
      ので安定した大きさの価値をもつ。

配付資料

参考



*1 鋳造は「貨幣」をつくることではない。素材の品位を鑑定・保証するにすぎない。「鋳造」しても金量が増大することはない。そのすがたが変わるだけ
*2 ベクトルの大きさはどのように測られるのか?p1>p1' はいえても、同じように P>P' をいうことはできない。どうしたらよいか、自分で考えてみてください。第7講で説明しますが....
*3 不可測な対象について、「変化」という概念が適用できるか?考えてみてください。

Last-modified: 2021-02-09 (火) 09:52:26