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問題 9-100

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 信用貨幣 

概要

  1. 信用貨幣の基本概念について学ぶ。1
  2. 日本銀行券を例に、信用貨幣のしくみを解説する。

基本概念

  • 商品集合は必ず商品貨幣を生みだす。
  • 商品貨幣の根本は等価物である。
  • 等価物は、モノと価値を結びつけた構成体である。
  • 等価物の構成のしかたには、直接型と間接型が考えられる。
  • 直接型が物品貨幣。そうでない間接型、つまり非物品貨幣をここでは「 信用貨幣「信用」に強い意味をもたせようとすると、ここでは説明できない論点をいくつもさき取りすることになるので注意。一般によく使用されている用語をそのまま借用したもの。厳密な概念としては「非物品型」。」とよぶ。
  • 信用貨幣は、債権・債務の関係で,モノと価値が結びつけられている。債権→モノ::モノ→価値。

中央銀行券

商品貨幣と中央銀行券

  • いま目にする商品貨幣は「中央銀行券」。これは現段階でただちに理論的に説明できることではなく、あくまで、現実がそうでみえる(といわれており、そう考えても大過ない)という意味。
  • 中央銀行券を理論的に説明するには、商品→貨幣(商品貨幣のこと)→資本→::資本主義的生産::→価格機構→信用機構 と演繹的に推論を重ね、銀行業資本と銀行券、発券集中論などを説明する必要があります。
  • だから、理論としては、商品貨幣(二つのタイプの可能性まで)をベースに、次の貨幣の諸機能(価値尺度、流通手段、蓄蔵手段)の説明に移るのが正しい方法です。
  • でも、前期の講義しか聴かない人にとっては、この抽象レベルで終わるのではものたらないでしょう。
  • 銀行券とは特定の様式で銀行の発行する債務証書(みなさんから見れば債権証書)であり、今日では中央銀行だけがこれを発行しています。発券集中論も理論(経済原論)の課題ですが,です。
  • ということで、この講義では、先の先の話を先取りして、日本の中央銀行券の実態を簡単に現実を述べておきます。「商品貨幣としての信用貨幣」って抽象的でよくわからないけど、ともかく、毎日使っているお札が、そういわれてみれば、信用貨幣なんだ、と わかるわかった気になるのじゃないかと...

日本銀行券

▶中央銀行券による価値表現
問題 9-1

日銀の営業毎旬報告を見ると、日本銀行券の発行残高は120兆円あまりになる。

発行残高を120兆円、日本の人口を一億2千万人とすると、単純計算で一人100万円になる。

4人家族なら400万円。平均してみると、どの家も400万円が銀行預金ではなく、札束として、家のどっかにしまわれている。...というのはありえない。

こんなに巨額の銀行券を、一体だれが保有しているのだろうか。

9-1 の回答を 
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解答と解説 9-1

解答

富裕層が、安定した資産として退蔵している。

解説

  • 銀行にある?しかし、銀行はATMの支払いで多少のお札を準備する必要があるが、たかが知れている。市中銀行は、日本銀行に預金をもっているので、お札の準備が足りなくならば、いつでもすぐにお札を引き出すことができるのだから。
  • 会社にあるのじゃない.... ってそれはあり得ません。会社はお金を貯め込むためにあるのじゃ、ありません。遊ぶ金があるなら、もうけるために使います。

    小売り店の売上代金?最近はキャッシュレス支払がふえていますが、それでも日銀券で支払う人は多いでしょう。だから一時的にお店に日銀券があることはあるでしょうが、たいていすぐに預金するでしょう。

    というわけで、120兆円も日銀券が存在するのは、不思議なのですが、唯一考えられるのは、個人の退蔵です。タンス預金。しかし、何のため...

問題 9-2

たしかに、普通預金の利子率は、現在のところ、かぎりなくゼロに近い。

それでも、多額の紙幣を家で保管するのはたいへんだ。銀行に預けておいたほうが安全だろう。

しかし、日銀券でもっていることには、預金では満たされない,ある効果がある。それはなにか。

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解答と解説 9-2

解答

もっている貨幣の量を、人に知られることがない。

解説

  • 何億、何十億もっているなら、預金するのがふつうでしょう。
  • ただ、お札でもつか、預金でもつか、で違うのは、持ち主がわかるかどうか、だけです。
  • 株にせよ、その他の金融資産にせよ、だれが持ち主か、税務当局にはわかります。
  • なんで、持ち主がわかると困るのか、それはもっている人に聞いてください。多分、言えない事情があるのでしょう。
▶中央銀行デジタル通貨
問題 9-3

「1000円札と500円硬貨は、どちらも政府によってその効力が定められており、ただ額面が違うだけで同種の貨幣である。

この主張は正しいか。

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解答と解説 9-3

解答

  • 誤り
  • 1000円札は、日本銀行の資産を基礎として発行される信用貨幣であり、商品に価格をつける基準となる商品貨幣の一種であるが、500円硬貨は、商品価値の裏付けをもたず、ただ少額の支払いに使われる貨幣の代用品である。

解説

  • 「日本銀行券を法貨とする」という日銀法の法貨規定は、その規定を受けない日本国硬貨との違いになるが、これは追加的規定。この規定が違いを生み出しているのではなく、信用貨幣か否かの違いがあるから、これを反映した法貨規定の有無という違い派生するのである。法律が、商品貨幣かいなかを決定しているのではないことに注意しよう。
  • かつては、銀行などが硬貨を無料でお札と兌換してくれたから、両者に違いがないようにみえたが、いまでは両替に手数料をとるようになったので、現象としても違いを感じるだろう。
  • 電子媒体による支払いが進むなかで、硬貨の存続はいちばん怪しいものとなる。
問題 9-4

9-3の回答のなかに次のようなものがありました。

「1000円札と500円硬貨自体の価値は、明らかに紙である1000円札よりも金属から加工されて作られる500円硬貨のほうが価値が高い。」

この回答を評価せよ。

9-4 の回答を 
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解答と解説 9-4

解答

  • 500円硬貨の素材となる金属の売買価格は存在しますが、これと同じようが、債権が貨幣となっている信用貨幣(商品貨幣)の価値を、印刷物という素材の価格で考えることは決定的な誤りである。

解説

  • デパートの1000円分の商品券の価値は、といえば、そのデパートで買える1000円のいろいろな商品の価値を考えるでしょう。まさか、商品券の用紙の製造費など、だれも考えないハズです。
  • 人に1000円貸して借用証を書いてもらったときも同じで、用紙の値段など意味がありません。問題は返してもらえる実質的な裏付けになるブツ、その価値です。どんなんに金のかかった、りっぱな証書でも、そんなものに意味はありません。こういうものを大事がるのは、錯覚であり、フェッチです。
  • ところが、紙幣となるとどういうわけか、債権を表示するだけの証書の素材を問題にして、金属素材との違いをアレコレ言い立てることになります。
▶ファアット・マネー
問題 9-5

補助貨幣である硬貨に関して $額面価格 > 金属価格$ となる。

真か偽か、理由を述べよ。

9-5 の回答を 
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解答と解説 9-5

解答

  • 逆なら、硬貨を鋳つぶして金属として売り、得た硬貨をまた鋳つぶして売ることを繰り返せば、金属価格 - 額面価格の差額をえることができ、硬貨製造は損をし続けることになるから。

解説

まとめ

商品貨幣=物品貨幣+信用貨幣


Last-modified: 2023-07-13 (木) 16:02:44